人材育成


人材育成基本方針

住友商事グループにとって、人材は最重要の経営リソースです。2020年に制定したグローバル人材マネジメントポリシーにおいては「目指す個の姿」として「グループの理念やビジョンに共感し、高い志を持ち、自律的な成長を続け、進取の精神で、グローバルフィールドで新たな価値創造に挑戦する人材」と謳っています。これを具現化するために最も重要なことは、「世界で通用する力(=専門性)を、一人ひとりが高めること」です。このようなTop tierのプロフェッショナル集団を育成するために、OJTとOFF-JTを連動させることが欠かせません。業務上の成功や失敗の「内省・振り返り」により、経験の「一般化・概念化」を行うことや、業務に必要なスキル・ナレッジを身につけることで、より高度な仕事に取り組むことが可能となります。

住友商事ビジネスカレッジ(SBC)

当社では、住商ビジネスカレッジ(SBC)として年間約300講座のOFF-JT研修を開催し、多様な分野で活躍する個々人がそれぞれのフィールドで必要とされる知識・スキルなどを主体的に学べる環境を構築しています。また、個々人のキャリア観・経験・適性・課題を踏まえ、人材育成していくことが大切だと捉えています。そのため、多くの人がモチベーション高く仕事をし、それぞれが持つプロフェッショナリズムを徹底的に高め発揮するための「キャリア開発研修」や、組織と個人の成長につなげていくために、部下一人ひとりと向き合い、動機付け、多様多彩な人材を束ねる「ピープルマネジメント力」「Diversity, Equity & Inclusion(DE & I)」を強化する研修に注力しています。
また、事業経営に必要な知識・スキルを習得する機会として長期・選抜プログラムを継続実施しており、プログラム終了後には多くの人材が国内外の事業会社経営を担って活躍しています。社内プログラムのみならず、海外エグゼクティブプログラムなど社外で開催されるレベルの高い研修なども活用し、人材育成の強化に努めています。

住商ビジネスカレッジ(SBC)研修プログラムとOJTプログラム研修体系

住商ビジネスカレッジ(SBC)研修プログラムとOJTプログラム研修体系図

~SBC 2021年度実績データ~

延べ研修受講者数

プログラム別受講者数(グループ会社含む)

<ご参考:全社研修開催実績(2021年度)>

  SBC研修 SBC以外で各部門主催で開催している研修 合計
年間開催講座数 301講座 618講座 919講座
延べ研修参加人数(単体) 14,204人 30,672人 44,876人
延べ研修開催時間(単体) 65,983時間 53,911時間 119,894時間
従業員一人当たりの平均研修受講講座数(単体) 2.7講座 6.0講座 8.7講座
従業員一人当たりの研修受講時間(単体) 12.9時間 10.5時間 23.4時間

経営人材育成 長期・選抜プログラム

長期・選抜プログラムは、経営人材育成の場と位置付け、短期プログラムでは習得が難しい経営観の醸成、自己改革、実践的リーダーシップの習得を目指します。各研修とも第一線で活躍している者、今後リーダーとしての活躍が期待される者を選抜し、多様な分野におけるTop tierのプロフェッショナルの育成・活躍を推進するプログラムを実施しています。

Sumitomo Executive Program/8カ月間

将来、住友商事グループの経営を担うポジションでの活躍が期待され、全社的な経営視点を持つことが望まれる社員を対象に、シニアマネジメントとの対話・外部有識者との議論を通じ、経営者が持つべき大局的な視点・思考にストレッチし、自身が今後身につけるべき経営者としての視点や覚悟について気づきを得るプログラムです。エグゼクティブリーダーとしての志・軸を確立することを目的にコーチングを実施し、これまでの人生を振り返り、今後リーダーとして何をなすべきかを考え、行動に繋げる機会とします。

MIRAI Creator Program/7カ月間

今後事業を牽引するポジションが期待されている管理職を対象に、自身のリーダー哲学を確立し、継続的に稼ぐビジネスモデル創出に必要なビジネス構想力・戦略構築力を磨くための知識・スキルを習得するプログラムです。座学に加えて社会課題を考える機会としてフィールドトリップを実施し、社会課題解決に向き合うリーダーとの対話を通じて、自身の価値観やリーダーシップの在り方について深く考える機会とします。約25人が約7カ月間、全20回程度の講義を受講後、「本部長目線で10年後の本部戦略を描く」をテーマに社内プレゼンテーションを行います。

PX(Personal Transformation)Program/8カ月

非管理職層を対象に、2021年に新設したプログラムです。8カ月間、全11回のプログラムでは、外部経営者や異業種人材との対話を通じて自身・自社の強みや成長課題を認識し、その上で新規事業創造(戦略策定・実行)の一連のプロセスをやりきることで自己変革を起こし、社外でも通用するプロフェッショナル人材へ成長することを目指します。

エグゼクティブ・プログラム

各組織において将来の経営幹部候補人材として活躍が期待される部長~課長クラスを、国内外ビジネススクールなどのエグゼクティブ・プログラムへ社費にて派遣しています。
「将来の経営者としての意識および発想の醸成」、「総合的なマネジメント知識と経営判断力の習得」、「他社人材や経営者との交流による啓発」などを目的に、国内ビジネススクール等へ年間30人以上、海外トップレベルのビジネススクールにも年間5人程度、派遣しています。

選択式プログラム

選択式プログラムでは、ビジネスを通じ社会に貢献できる経営人材として活躍するために必要となる知識・スキルを基礎レベルから高度なものまで幅広く網羅した80種類以上のプログラムを用意しています。まずは、商社パーソンとしての標準装備を身につけるため「入門編」「基礎編」を受講したのち、数あるプログラムの中から、自身の業務を遂行する上で必要な知識・スキルを得られるプログラムを自由に選択して受講することができます。経営に必要なリテラシーや各種専門知識・理論・フレームワークを現在の所属部や業務に関わらず学べるようになっており、常に学び続ける社員を研修の側面からサポートする環境を設けています。

 

グローバル人材育成プログラム

SBCでは、商社パーソンとして、海外で働く上で必要となる異文化コミュニケーション、リーダーシップ、人事管理の基礎知識・各種スキルの習得を目的にグローバル人材育成プログラムを用意しています。OJTの側面からは、能力開発期の重要な人材育成ツールとして4つの研修生プログラムがあり、若手基幹職を対象に毎年100人以上を海外に派遣しています。

研修生プログラム

階層別プログラム

昇グレードのタイミングで階層別プログラムとして理解すべき社内制度やビジネスを推進するためのリテラシーに関する研修を実施しています。入社時からシニアマネジメントまで、研修を通じて各階層に求められる期待・役割を認識し、行動変容のきっかけとします。なお、住友商事グループの階層別研修も提供しています。
こうした階層別研修においては、「ビジネスを通じて社会に貢献できるリーダーシップの醸成」に重点を置き、自律的な自己成長のための気づきを得られるプログラムを提供しています。

新人育成体制・指導員制度/新人サポーター制度

新入社員を一人前の社会人、一人前の住商パーソンに育成する初期教育として、指導員制度・新人サポーター制度は重要な制度となっており、それぞれに研修を実施しています。

指導員制度

新入社員が、初めて経験する社会人生活を円滑にスタートできるよう実務面でのOJT 支援(業務内容の説明や社会人としての基本動作の徹底)と住商パーソンとしての総合的な人間教育、当社社員として持つべき価値観、組織の仕事文化の伝承等、住商パーソンとして成長していくための土台となるマインドを醸成します。

新人サポーター制度

新入社員の社会人生活のソフトランディングを支援することを目的に、22年度より新人サポーター制度を導入しました。新人サポーターは新入社員と少し離れた立ち位置の先輩として、定期的な1on1面談などを通じて支援・育成を行います。上司・指導員と連携しながら組織全体での人材育成を目指します。

  指導員 新人サポーター
要件 P1(APも可)
任期 1年間

※上司は「プロモーター」として、一段高い目線での指導・組織全体での新人指導・育成の環境づくりを行う。

職場全体での育成体制 職場全体での育成体制 図

国内・海外グループ会社独自プログラム

当社グループでは、国内・海外のグループ企業に対しても育成に力を入れているため、本社で培った育成ノウハウを生かしグループ向けのプログラムを提供しています。研修を通じて、グループ会社間交流・豊かな人脈形成が行われています。

海外現地採用社員の
育成プログラム

海外ナショナルスタッフ研修

海外拠点や事業会社の現地社員の育成をサポートするため海外ナショナルスタッフ研修を階層別に英語で実施しています。世界各地の現地採用社員を東京本社に集め、住友商事グループの理念・戦略に関する講義や、クロスカルチャー・リーダーシップなどのビジネススキル研修を通じて、住友商事グループの一員としての一体感の向上とスキルアップを図っています。
※2020~2022年度はオンライン形式で実施

グループ会社向け
経営人材育成 長期選抜型プログラム

戦略プロフェッショナルスクール /9カ月間

将来の経営を担う経営人材として活躍が期待される住友商事グループ社員を対象に、長期的視野に立ったビジョンや戦略を描くスキルを習得するとともに戦略実行に向けて、組織を率いるためのリーダーシップを磨くプログラムです。


 

国内グループ会社社員の
育成プログラム

住友商事グループ会社向け 階層別プログラム

国内のグループ会社向けに、各階層に求められるリーダーシップマインドとスキルを効果的に習得し、さらなるステップアップのきっかけとするプログラムを新人研修・中堅社員・上級マネジャー、事務職と幅広く用意しています。

住友商事グローバル人材開発センター

「グローバル人材育成拠点」となる研修施設

当社は、東京都中央区銀座にある「グローバル人材育成拠点」として、研修施設「住友商事グローバル人材開発センター」を活用しています。グローバルベースでのさらなる人材育成の強化と多様な人材の活躍促進の拠点として、当社グループの社員同士が職場や国を越えて集い、将来のビジョンや戦略を徹底的に議論する場となっています。 住友商事グローバル人材開発センター住友商事グローバル人材開発センター
3階 セミナールーム 3階 セミナールーム 4階 ダイニングホール 4階 ダイニングホール

当社は、東京都中央区銀座にある「グローバル人材育成拠点」と「戦略的な多目的施設」を兼ねた研修施設「住友商事グローバル人材開発センター」を活用しています。グローバルベースでのさらなる人材育成の強化と多様な人材の活躍促進の拠点として、また本社機能を補完する多目的施設として、当社グループの社員同士が職場や国を越えて集い、将来のビジョンや戦略を徹底的に議論する場となっています。



3階 セミナールーム 3階 セミナールーム
4階 ダイニングホール 4階 ダイニングホール

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