人材の育成
戦略的・計画的な人材育成
仕事を通じて育つ/育てる(OJT)
住友商事では人材育成の基本はOJTであり、さまざまな経験を積むことで自身の軸となる幹を太くしていくことができると考えています。そこで計画的なローテーションにOFF-JTを組み合わせて、グローバルに通用する経営人材を育成しています。海外研修生制度では、毎年入社8年目までの若手約100人を世界各地に派遣しており、業務のみならず多様な価値観も学ぶ機会としています。
人材育成の強化とスピードアップ(OFF-JT)
当社では、住商ビジネスカレッジ(SBC)として年間のべ320講座に上るOFF-JT研修を開催し、業務上必要とされる知識・スキルなどをカバーしたプログラムを提供しています。中でも、変革力・創造力、論理的思考力、実行・実現力などの「個の力」の強化に資する研修の企画に注力しています。
また事業経営に必要な知識・スキルを習得する機会として長期・選抜プログラムを継続実施しており、プログラム終了後には多くの人材が国内外の事業会社経営を担って活躍しています。社内プログラムのみならず、海外エグゼクティブプログラム等社外研修なども活用し、人材育成の強化に努めています。
さらに、当社グループの「経営理念」の源流である「住友の事業精神」を体感し、継承していくことを目的として、当社グループの事業活動の原点である別子(べっし)銅山を訪問する研修を継続的に実施しています。2017年度から研修回数・対象層を拡大し、「住友の事業精神」の一層の浸透を図っています。

■具体的な取り組み
住友商事では様々な研修プログラムを準備しており、2016年度の能力開発研修時間は以下のとおりです。
(延べ研修受講者数) | 11,868人 |
(延べ総研修受講時間) | 59,718時間 |
(社員一人あたり研修受講時間) | 11.6時間 |
教育・研修施策
人材育成促進ファンドによる海外研修生派遣サポート
海外研修経験を通じ、商社パーソンとしてのさらなる成長を支援
当社では、2010年度より「人材育成促進ファンド」を設置し、海外研修(海外トレイニー、海外語学研修生、海外留学生)および海外エグゼクティブプログラムへの派遣を通じて各部門・本部の戦略的・計画的人材育成をサポートしています。
中でも「グローバルインターン」は、海外、とりわけこれまで実績の少ない新興国でのインターンを主眼としており、現地でのビジネス経験を通じてグローバルマインドの醸成と特殊語学の素養を備えた人材の育成を目指しています。
海外現地採用社員の育成
グローバルベースの人材育成施策の促進
当社グループでは、グローバル展開に対応する人材の確保・育成を強化するために、海外組織やグループ会社の現地採用社員の登用と育成にも力を入れています。
その一環として、海外の現地採用社員などを対象とした階層別(実務担当者、マネージャー、経営幹部)研修を実施。この研修では、年間300人近くの世界各地の現地採用社員を東京本社に集め、「住友の事業精神」や当社グループの「経営理念」の再確認を通し、当社グループの一員としてのDNAの共有や一体感の醸成、経営方針や経営戦略に関する情報共有、各種講義によるスキルアップを図っています。
また、2013年度より発足した海外広域4極体制において、現地採用社員の各地域内におけるローテーションや海外組織・グループ会社のスタッフを重要ポストに登用するなどの施策を通して、各地域組織による域内の人材育成・活用を促進します。また、東京本社からも各地域組織に対して、採用・研修体系の整備などさまざまな面からサポートを行うことで、グローバルベースでの人材育成・活用を推進します。
住友商事グローバル人材開発センター
「グローバル人材育成拠点」と「戦略的な多目的施設」を兼ねた研修施設
当社は、東京都中央区銀座にある「グローバル人材育成拠点」と「戦略的な多目的施設」を兼ねた研修施設「住友商事グローバル人材開発センター」を活用しています。グローバルベースでのさらなる人材育成の強化と多様な人材の活躍促進の拠点として、また本社機能を補完する多目的施設として、当社グループの社員同士が職場や国を越えて集い、将来のビジョンや戦略を徹底的に議論する場となっています。