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グローバル事例

新興国の経済発展を支える溶融亜鉛メッキ鋼板事業

マレーシア/ベトナム/カンボジア/パキスタン

鉄鋼の弱点を補う亜鉛メッキ

産業や人々の生活のあらゆる領域で使われている鉄。その最大の弱点は、さびやすい点にあります。その弱点をカバーするために鉄板の表面に亜鉛メッキを施したのが「溶融亜鉛メッキ鋼板」と呼ばれる資材です。

住友商事としての溶融亜鉛メッキ鋼板事業の歴史がスタートしたのは、カンボジアのイースタンスチール(ESIC)を設立した1993年です。一方で、20024月に野村貿易の鉄鋼貿易部門を譲受したことにより、事業そのものへの関わりは1960年代にまで遡ることになります。

野村貿易は1960年に現地のパートナーと共同でマレーシアにエフアイダブリュースチール(FIW)を設立し、溶融亜鉛メッキ鋼板の生産に乗り出しました。続く95年には、そのFIWと共にベトナム最大の都市ホーチミンにサザンスチールシート(SSSC)を設立。他の日系商社に先駆けて、ビジネスの基盤を作りました。

住宅や工場の屋根、壁、柱といった建材分野のほか、高級建材や二輪・家電分野等、幅広い分野で活用される溶融亜鉛メッキ鋼板

現地に深く根をおろすビジネスモデル

1995年当時、ベトナムの経済成長は始まったばかりで、溶融亜鉛メッキ鋼板の市場も全く存在しませんでした。SSSCは、需要開拓、生産、販売ネットワークの構築に注力し、ベトナムに確固たる足場を築きました。

当社は2002年に野村貿易の鉄鋼部門を譲受。これにより独自に立ち上げたカンボジアのESICに、マレーシアのFIWとベトナムのSSSCが加わり、当社の溶融亜鉛メッキ鋼板事業は飛躍的に厚みを増しました。15年にはSSSCの第2工場を建設し、生産能力を2.5倍のおよそ24万トンにまで拡張。結果、業績も大きく伸長しています。

事業会社の株主が当社に代わってからも、先達の想いを引き継ぎながら、東南アジアの国々で雇用機会を創出しつつ、現地に深く根をおろし、人々の生活を支える溶融亜鉛メッキ鋼板の製造・販売を続けています。

300人を超える従業員を現地で採用しているベトナムのSSSC

「地場完結型モデル」を各国で展開する

溶融亜鉛メッキ鋼板がとりわけ必要とされるのは、成長の初期段階にある新興国です。人口が増加の過程にあり、今後の経済発展が期待される新興国に生産基盤をつくり、販売ネットワークを構築するのが住友商事グループのビジネス戦略です。

東南アジアに次いで当社が近年注力している新興国が、2億人の人口を抱え、今後の発展が大いに期待されるパキスタンです。2012年、同国で創業した溶融亜鉛メッキ鋼板メーカーであるインターナショナルスチールに出資。マレーシアのFIWから人員を派遣し、操業支援などを行いました。同社は現在もパキスタン最大の溶融亜鉛メッキ鋼板メーカーとして順調に事業を続けています。

溶融亜鉛メッキ鋼板事業の特徴は、各国の国内市場で生産から流通までを行う「地場完結型モデル」である点にあります。当社は総合商社として、各国で蓄積した市場開拓、製造、販売、工場のマネジメントなどのノウハウを、新たな国で生かしています。発展初期段階にある新興国で、現地の人々と手を携えてマーケットを一から開拓するという点において、まさしく商社ならではのフロンティア精神があらわれた事業分野でもあるのです。

マレーシアのFIW工場外観

現地の人々と未来に向けた夢を共有する

広く世界を見渡せば、溶融亜鉛メッキ鋼板が必要とされる地域は、まだ数多くあります。それらの地域にいち早くアプローチし、各国の信頼できるパートナーと協力しながら、共に経済を発展させ、住友商事自身も成長していく。それがこの分野における当社の今後のチャレンジです。

現地にしっかりと足場をつくり、ニーズを踏まえた上で、その国が豊かになるための提案をし、事業をつくり上げること。国内に広範な供給のネットワークを張り巡らし、事業が生み出す価値を国の隅々にまで届けること。取り組みを通じて、現地の人々と未来に向けた夢を共有すること。そのようなビジョンをもって、当社グループはこれからもさまざまな国で溶融亜鉛メッキ鋼板事業を続けていきます。

人口増加や経済発展に伴い、アジア、中東、アフリカなど、溶融亜鉛メッキ鋼板の需要は、今後も大きく伸びていく事が期待される(写真はカンボジアのESIC工場外観)

2018年04月掲載

キーワード

  • 金属事業
  • アジア・大洋州
  • 欧州・アフリカ・中東・CIS
  • 金属

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