サプライチェーン・マネジメント

基本的な考え方・方針

当社グループは、持続可能な社会の実現に向けて、取引先や事業パートナーとともに社会的責任を果たすべく、「住友商事グループのサプライチェーンCSR行動指針」を制定し、新入社員や海外の現地採用社員が参加する研修、営業部門・内外地域組織とのミーティング、海外派遣社員との赴任前打ち合わせなど、さまざまな機会を捉えてその理解・浸透に取り組んでいます。
また、取引先や事業パートナーへ「住友商事グループのサプライチェーンCSR行動指針」を共有し、必要に応じて、その遵守状況を確認しています。

なお、万が一、本行動指針に抵触する事態が判明した場合には、まず当該取引先や事業パートナーに対し改善を促すとともに、必要に応じて指導・支援を行い、事態の改善を求めていきます。継続的な指導・支援を実施したにもかかわらず、是正が困難と判断された場合には、当該取引先や事業パートナーとの取引を見直していきます。

住友商事グループのサプライチェーンCSR行動指針

2009年11月制定
2013年11月改定

住友商事グループは、常に変化を先取りして新たな価値を創造し、広く社会に貢献するグローバルな企業グループを目指し、経営理念において、健全な事業を通じて豊かさと夢を実現することを企業使命として定め、人間尊重を基本とし、信用を重んじ確実を旨とする経営姿勢を堅持しています。

住友商事グループはこの経営理念に基づき、持続可能なより良い社会の実現に向けて、「サプライチェーンCSR行動指針」を定めています。私たちは、住友商事グループのコア・コンピタンスである総合力を支えるビジネス基盤のひとつ、グローバルリレーションを一層強固なものとするために、サプライヤーをはじめとする取引先や事業パートナーに対し、本指針への賛同と理解、実践を求め、関与するバリューチェーンにおいて、共に社会的責任を果たしていきます。

  1. 人権を尊重し、人権侵害に加担しない。
  2. 強制労働・児童労働・不当な低賃金労働を防止する。
  3. 雇用における差別を行わない。
  4. 労使間の円滑な協議を図るため、従業員の団結権を尊重する。
  5. 従業員に対して安全で衛生的かつ健康的な労働環境を整備する。
  6. 地球環境の保全に取り組むとともに、生物多様性に十分配慮する。
  7. 商品やサービスの品質・安全性を確保する。
  8. 内外の関係法令及び国際的な取決めを遵守し、公正な取引を徹底するとともに、強要・贈収賄などあらゆる形態の腐敗を防止する。
  9. 情報セキュリティーに関する管理を適切に行う。
  10. 地域コミュニティーの一員として協働し、地域社会の持続可能な発展に貢献する。
  11. 上記に関し、適時・適切な情報開示を行う。

サプライチェーンCSR行動指針の解説(PDF/240KB)

サプライチェーンに関する個別の方針

住友商事は、持続可能な社会の実現に向けて、取引先や事業パートナーとともに社会的責任を果たすべく、「住友商事グループのサプライチェーンCSR行動指針」を制定しており、特に持続可能な調達を要する主要な天然資源については、個別の方針を制定して取り組んでいます。

森林経営方針
林産物調達方針

サプライチェーンに関する個別の取り組み

持続可能な森林経営、林産物の調達に関する取り組み

当社グループは2022年3月に持続可能な森林経営、及び林産物の調達に関して、「森林経営方針」「林産物調達方針」を策定しました。森林経営を行う事業会社に対しては、森林保全、生態系への負荷低減や地域住民への配慮等、環境・社会面のリスク低減に向けた対応状況についてヒアリングを実施し、2023年3月期は方針に沿った活動がなされていることを確認しました。林産物のサプライヤーに対しては、年次アンケート調査や実地踏査などを実施し、2023年3月期における調達方針に定めるコミットメントへの準拠を確認しています 。

パーム油の持続可能な調達への対応

パーム油は世界で最も生産されている植物油で、食品や化粧品等さまざまな用途で私たちの生活と密接に関係しています。一方、その原料となるアブラヤシは、農園開発による貴重な森林の伐採や生物多様性の毀損、地域住民への影響や、生産現場での強制・児童労働が指摘される場合がある等、パーム油はサプライチェーン上流での社会・環境リスクが高い製品であると認識しています。
従い、当社グループは「住友商事グループのサプライチェーンCSR行動指針」に基づき、取引先をはじめとするステークホルダーとともに社会的責任を果たすべく、パーム油を取り扱う複数の事業会社とともにRSPO(※1)に加盟し、サプライヤーとともに透明性の高いサプライチェーン構築に努めています。
食品・食料専門商社の住商フーズ及び食用油メーカーのサミット製油では、サプライヤーへのアンケート調査を通じて、人権等における固有の問題の有無や対応状況の確認を行っています。また、化粧品関連の専門商社である住商コスメティクスにおいても、サプライヤーへのアンケート調査を行うとともに、行動規範(Code of Conduct)の遵守を依頼しており、パーム油の持続可能な調達に取り組んでいます。
  1. Roundtable on Sustainable Palm Oil:持続可能なパーム油のための円卓会議

紛争鉱物への対応

2010年7月に米国で成立した金融規制改革法(ドッド・フランク法)により、米国上場企業は、世界的に最も紛争・人権侵害が多発している地域である、コンゴ民主共和国及びその周辺国で産出される「紛争鉱物(※2)」の自社製品における使用有無を、毎年サプライチェーンを遡って調査し、その調査結果を米国証券取引委員会(SEC)に報告するとともに、自社Webサイト上で情報公開する義務を負うこととなりました。
当社グループ自身は、米国上場企業ではないため、直接の報告義務は負いませんが、当社が関連するビジネスにおいて万一紛争鉱物の使用が判明した場合には、レピュテーションの問題や取引先の選別につながる可能性もあることから、定期的に情報収集し、一元把握に努めています。
  1. 同法では、スズ、タンタル、タングステン、金の4鉱物を指す

森林・バイオマス事業における取り組み

RSPO:持続可能なパーム油のための円卓会議

当社は2019年にRSPOに正会員として加盟。また当社連結子会社の住商フーズおよびサミット製油は2021年度にRSPOサプライチェーン認証を取得しました。

FSC®:森林管理協議会

当社は国際的な森林認証制度であるFSC®-CoC認証企業として、FSC®認証材を販売しています。

PEFC™:Program for the Endorsement of Forest Certification Schemes

国際的な森林認証制度の一つであるPEFC™のCoC認証を取得しています。

SBP:持続可能なバイオマスプログラム

当社は2019年9月に日本企業として初めてSBPのCoC(Chain-of-Custody)認証を取得しました。
本認証は、認証取得企業が製造・取引・使用するバイオマスが持続可能に管理された森林に由来することを証明する認証です。

ISCC PLUS:International Sustainability & Carbon Certification PLUS

当社はバイオベース製品の国際認証であるISCC PLUSを取得しています。これにより、ISCC認証商品のトレードが可能になっています。

アルミニウム取引における取り組み

当社は国際的なアルミニウム業界団体であるASI(Aluminium Stewardship Initiative)に加盟しています。アルミニウムの素材と製品のグローバルな取引に積極的に参加する企業として、当社は世界のアルミニウムのバリューチェーンにおいて、ASIの活動や基準を支援します。

住友商事ケミカルにおける取り組み

広範な産業と関わり、多くの用途に広がる化学品・エレクトロニクス分野におけるトレードを中核事業とする住友商事ケミカル㈱では、取引にあたり、仕入先の原材料サプライヤーに「武装勢力の資金源となる紛争鉱物の不使用」や「顧客の要求に従った製品含有化学物質管理」の確認を実施し、環境・人権に関する問題が発生していないことを確認しています。

グローバルサプライチェーンにおけるエシカルかつ責任あるビジネス慣行の実現を目指し、エシカルなサプライチェーンデータを管理・共有する世界最大のプラットホームを提供する非営利団体Sedexに加盟し、環境・人権に関するSedexの監査にも合格しています。また、環境保全推進などを目的とした販売先のグリーンパートナー環境品質認定制度やグリーン調達制度に合意するとともに、その原材料サプライヤーにもグリーン調達制度などに合意して環境関連法規などを遵守することを求め、その履行状況を確認しています。

住商フーズにおける取り組み

バードフレンドリー®認証コーヒー

当社グループは、生物多様性に配慮し、農家の安定収入にもつながる取り組みとして、2004年からバードフレンドリー®認証コーヒー(以下、BF®認証コーヒー)の輸入・販売を手掛け、2014年度からは住商フーズにてBF®認証コーヒーを取り扱っています。BF®認証コーヒーは、自然林と同様のシェード(木陰)を保ちながら栽培することで、環境保全やそこで羽を休める渡り鳥の保護につながる取り組みです。米国スミソニアン渡り鳥センターがその認証基準を設定し、現在、全世界で12カ国(※1)49農園・農協(2023年6月現在)が認証を受け、収益の一部は、同センターの渡り鳥の研究・調査・保護活動に使われています。

本事業は、2019年、国際自然保護連合日本委員会が認定する「国連生物多様性の10年日本委員会(※2)(UNDB-J)認定連携事業」に認定されました。UNDB-Jの認定連携事業になったということは、生物多様性保全活動として重要な活動であり、また、「愛知目標(※3)」の達成に向けて成果を上げてきた活動であることを意味します。
今後も本事業を通して、世界中の渡り鳥保護・生態系保護に貢献していきます。

  1. 12カ国:エチオピア、ペルー、エルサルバドル、コロンビア、グアテマラ、ニカラグア、ボリビア、ホンジュラス、インド、タイ、メキシコ、ベネズエラ
  2. 国内のあらゆるセクターの参画と連携を促進し、生物多様性の保全と持続可能な利用に関する取り組みを推進するために2011年9月に設立された委員会
  3. 生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で採択された、生物多様性保全のための新たな世界目標

フェイラージャパンにおける取り組み

当社子会社であるフェイラージャパン社では、シェニール織が特徴のドイツの織物ブランド「フェイラー」の製品を輸入・国内で販売しています。「フェイラー」はシュニール織に使用する全ての綿糸を繊維製品の国際的安全基準を満たしたエコテックス®スタンダード100の認証企業から買い付けを行っています。(2022年11月時点)

  • 「エコテックス®スタンダード100」は、350を超える有害化学物質が対象となる厳しい分析試験にクリアした製品だけに与えられる、世界最高水準の安全な繊維製品の証
Top