
環境方針と体制・目標と実績
環境方針と体制
住友グループは、約400年の歴史を通じて、産業の発展と地域社会や自然環境との共存に力を注いできました。住友商事グループもまた、事業活動を通じた環境保全に取り組んでいます。気候変動を緩和する低炭素社会の構築、生物多様性と地球環境の保全、エネルギー、水ならびに資源のサステナブルな活用、汚染の防止や廃棄物排出抑制といった、さまざまなテーマを、誰もが取り組むべき最重要かつ長期的な課題と捉え、以下の環境方針を定め、実行します。
この環境方針をグループ各社で共有してISO14001環境マネジメントシステムを活用した環境管理を行い、事業に伴う環境負荷の低減および事業を通じた環境改善への取り組みを推進しています。
環境方針
I. 基本理念
住友商事グループは、グローバル企業として、環境問題が地球的規模の広がりを持つとともに、次世代以降にも及ぶ長期的な問題であることを認識し、健全な事業活動を通じて、社会・経済の発展と地球環境の保全が両立した「持続可能な発展」の実現に向け努力する。
II. 基本方針
住友商事グループは、国内外におけるさまざまな事業活動を行うにあたり、以下の方針に従い、グループ会社が協力して、この環境の基本理念の実現に努める。
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環境に対する基本姿勢
良き企業市民として、当社の行動指針に沿い、地球環境の保全に十分配慮する。
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環境関連法規の遵守
国内外の環境関連法規及び同意した協定等を遵守する。
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自然環境への配慮
自然生態系等の環境保全ならびに生物多様性の維持・保全に十分配慮する。
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気候変動への対応
気候変動の緩和及び気候変動の影響への適応に十分配慮する。
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資源・エネルギーの有効活用
資源・エネルギーの有限性を認識し、その有効利用に努める。
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循環型社会構築への寄与
廃棄物の発生抑制・再利用・リサイクルに取り組み、循環型社会の構築に向け努力する。
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環境保全型事業の推進
総合力を生かし、環境保全型事業を推進し、社会の環境負荷の低減に貢献する。
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環境管理の確立
環境マネジメントシステムを活用して、環境目的・目標を設定、定期的な見直しを行い、その継続的改善を図りつつ、環境汚染の予防に努める。
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環境方針の周知と開示
この環境方針は、住友商事グループで働くすべての人に周知するとともに広く開示する。
環境マネジメント体制
住友商事グループでは、環境方針に則り、サステナビリティ推進委員会を中心とした環境マネジメント体制を運営しています。また、ISO14001環境マネジメントシステム(EMS)に関しては、1999年6月に住友商事単体(東京、大阪)でISO14001認証を取得して以来、認証の対象範囲を拡大し、当社国内拠点および一部のグループ会社の計約2万人が活動しています。当社とISO14001統合認証グループ会社からなるISO14001統合認証連絡会では、環境マネジメント活動に係る取組みの連絡および情報の共有を行い、必要に応じて、住友商事のサステナビリティ推進委員会に対し意見具申を行います。サステナビリティ推進委員会は重要性に応じ、経営会議、取締役会にも付議・報告します。

- EMS:環境マネジメントシステム(Environmental Management System)
ISO14001統合認証グループ会社
(2022年4月現在・住友商事およびグループ会社25社)
住友商事九州株式会社、住友商事北海道株式会社、住友商事東北株式会社、住商メタレックス株式会社、
住商メタルワン鋼管株式会社、住友商事グローバルメタルズ株式会社、住商エアロシステム株式会社、
住友三井オートサービス株式会社、SMAサポート株式会社、スペイス・ムーブ株式会社、
住友商事パワー&モビリティ株式会社、住友商事マシネックス株式会社、住商グローバル・ロジスティクス株式会社、
SCSK株式会社、住商インテリアインターナショナル株式会社、住商モンブラン株式会社、住商フーズ株式会社、
千葉共同サイロ株式会社、SMB建材株式会社、エス・シー・ビルサービス株式会社、住商マテリアル株式会社、住友商事ケミカル株式会社、
株式会社スミトロニクス、住商ファーマインターナショナル株式会社、住商アグロインターナショナル株式会社
(参考)住友商事グループのISO14001取得事業所比率
環境目標の設定
住友商事グループでは、環境負荷の低減および環境に有益な活動の推進に取り組んでいます。
住友商事では、エコリーダーが自部署の環境側面(環境に影響を与える原因)を抽出し、その環境側面が環境に与える影響の大きさに対して評価を行い、関連する遵守義務を考慮しつつ、リスクおよび機会を特定します。EMSプロモーターがそれらを考慮して部門ごとの著しい環境側面、リスクおよび機会を特定し、サステナビリティ推進部が全社を取りまとめ、サステナビリティ推進委員会において、環境目標の達成状況についてレビューすると共に、翌年の環境目標を決定します。
住友商事の環境目標
環境目標 | |
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環境関連法規等の遵守 |
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環境保全型事業の推進 |
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環境負荷管理および低減 |
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環境教育、環境に関するコミュニケーションの推進 |
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住友商事国内単体の環境データの目標と実績
当社は、2050年カーボンニュートラルや循環経済の実現に向け、電力使用量、水使用量、廃棄物排出量について、2017年度に以下の目標を機関決定しました。
なお、原単位および総量は、海外を除く住友商事単体(本社、国内支社・支店・営業所)を対象に算出しています。
目標 | |
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電力使用量 | 2013年度を基準に、原単位で年平均1%以上削減し2035年度までに2013年度比▲20%以上削減する。 |
水使用量 | 2010年度を基準に、原単位で年平均1%以上削減する。 |
廃棄物排出量 | 2010年度を基準に、原単位で年平均1%以上削減する。 |
長期目標を踏まえて算出した2021年度の目標と実績、および2022年度目標は以下の通りです。
指標 | 基準年度実績 | 2021年度目標 | 2021年度実績 | 2022年度目標 | |
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電力使用量 | 総量 (MWh) | 7,859 | 5,553 | 3,368 | 5,486 |
原単位 (MWh/m2) | 0.1079 | 0.0996 | 0.0605 | 0.0986 | |
水使用量 | 総量 (m3) | 32,191 | 20,190 | 6,711 | 20,393 |
原単位 (m3/人) | 6.93 | 6.20 | 2.02 | 6.14 | |
廃棄物排出量 | 総量 (t) | 508 | 319 | 46 | 322 |
原単位 (t/人) | 0.109 | 0.098 | 0.014 | 0.097 |
燃料・熱・電力使用量からGHG排出量を算出すると、基準年度の2013年度のGHG排出量は5,626t-CO2eとなり、2021年度GHG排出量(Scope1、Scope2)の総量目標と実績、および2022年度目標は以下の通りとなります。
2022年度のGHG排出量目標2,208t-CO2eを達成した場合は、2013年度比約▲61%となる見込みです。
また、2035年度までに上記の電力使用量長期目標を達成した場合、同期間のGHG排出量は、2013年度比約▲46%となる見込みです。
なお、2021年度までに削減したGHG排出量3,833t-CO2eは、2022年度GHG排出量目標に向けて削減すべき3,418t-CO2eに対して112%、2035年度GHG排出量目標に向けて削減すべき2,564t-CO2eに対して150%を達成しています。
基準年度実績 | 2021年度目標 | 2021年度実績 | 2022年度目標 | ||
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GHG排出量 (Scope1、Scope2) | 総量 (t-CO2e) | 5,626 | 3,514 | 1,793 | 2,208 |