気候変動への対応


気候変動問題に対する方針

気候変動問題は、持続可能な社会の実現のために世界が一丸となって乗り越えなくてはならない重大な課題であり、我々企業はその中で大きな役割を果たすことが求められています。
2019年、気候変動問題の克服に向けて我々が果たす役割を明確にすべく、当社グループの「気候変動問題に対する方針」を取締役会にて決議し、制定しました。
気候変動問題を克服するための世界的な取り組みがますます重要性を増していることを踏まえ、2020年の改訂を経て、2021年に方針の見直しを行いました。

基本方針

  • 2050年に住友商事グループのカーボンニュートラル化を目指す(※1)。
    社会全体のCO2排出量削減・Negative Emission化(※2)による、持続可能なエネルギーサイクル実現のための技術・ビジネスモデルを開拓する。
  • 当社事業のCO2排出の削減・吸収に加え、ビジネスパートナーや公共機関等と協力した取り組みや提言等を通じて、社会のカーボンニュートラル化に貢献する。

事業における方針

  • 社会全体のCO2排出削減に資する再生可能エネルギー化やエネルギー活用の効率化、及び燃料転換を促進する。
    また、再生可能エネルギーを主体とした新たなエネルギーマネジメントやモビリティサービスなどの提供や、水素社会の実現に取り組む。
  • 発電事業については、地域社会における経済や産業の発展に不可欠なエネルギーを安定的に供給するとともに、経営資源を、より環境負荷の低い発電ポートフォリオに継続的にシフトする。(2035年:持分発電容量ベースで、石炭 20%、ガス 50%、再エネ 30% (※3))
  • 火力発電、化石エネルギー権益の開発については、2050年のカーボンニュートラル化を前提として取り組む。
    石炭火力については、新規の発電事業・建設工事請負には取り組まない(※4)。また、石炭火力発電事業については、2035年までにCO2排出量を60%以上削減(2019年比)し、2040年代後半には全ての事業を終え石炭火力発電事業から撤退する。
    一般炭鉱山開発事業については、今後新規の権益取得は行わず、2030年の一般炭鉱山からの持分生産量ゼロを目指す。
  1. カーボンニュートラル化の対象となる事業の範囲は以下の通り。
    [Scope1・2] 住友商事単体及び子会社の直接的CO2排出と、各社の使用するエネルギーの生成に伴う間接的CO2排出(ただし、発電事業については持分法適用関連会社の排出も対象に含める)
    [Scope3] 住友商事単体及び子会社、持分法適用関連会社の化石エネルギー権益事業で生産されたエネルギー資源の、他者の使用に伴う間接的CO2排出。
    尚、カーボンニュートラル化とは、当社グループの事業によるCO2排出と、CO2排出削減への貢献を合わせたネットCO2排出量をゼロとすることを指す。
  2. Negative Emission化とは、過去に排出され、大気中に蓄積したCO2を吸収・回収・除去することを指す。
  3. 2020年現在:石炭 50%、ガス 30%、再エネ 20%
  4. 唯一の例外として、当社が建設請負工事業者として現在参画しているバングラデシュ マタバリ1&2の拡張案件として同国・本邦政府間で検討が進められているマタバリ3&4号機については、今後、様々なステークホルダーと対話を重ね、パリ協定との整合性を確認したうえで、参画の是非を検討する。
    (当社として、今後検討する可能性がある石炭火力発電事業・建設工事請負案件は本件のみ)

取り組み

気候変動関連のリスク・機会に関する情報開示を拡充

当社は、気候変動に関する企業の情報開示の重要性を認識し、2019年3月にTCFD(※1)の最終提言に賛同しました。今後、TCFDが推奨している枠組みを踏まえ、情報開示のさらなる拡充に取り組んでいきます。

気候変動問題に関しては、国際的な取り組みや金融機関の動向などを注視し、当社グループの事業活動に対する影響を取締役会に定期的に報告しています。現状では、気候変動問題が当社グループの経営に深刻な影響を与えるリスクはないと判断していますが、引き続き事業環境の変化などを注視し、さまざまなビジネス機会を捉え、事業を通じて気候変動問題の解決に貢献していきます。

  1. TCFD:気候関連財務情報開示タスクフォース

ESGコミュニケーションブック2020(P.20~26)

事業を通じた気候変動問題への貢献

当社グループは、多面的な取り組みを通じて気候変動緩和やカーボンニュートラルな社会の実現に必要な多くの課題の解決に貢献していきます。

発電事業において、風力・太陽光などのさまざまな形態による再生可能エネルギーの供給を行っていることに加え、CCS(※2)やCO2フリーの水素製造など、新技術を活かした非連続なイノベーションにも取り組んでいます。また、再生可能エネルギーの一層の普及への大きな課題である電力系統の安定性の確保について、蓄電池やその他の多様な電源の活用や、IoTを活用したVPP(※3)による新たなエネルギーマネジメント技術の事業化を進めています。エネルギー供給サイドの取り組みだけでなく、気候変動緩和のもう一つの鍵となる、シェアリング事業などのエネルギー需要側におけるエネルギー消費の削減や再生可能エネルギーの活用につながるビジネスを推進し、さらにCO2の吸収固定につながる森林事業に積極的に取り組んでいます。

  1. CCS:CO2を地中や海底に隔離し閉じ込める回収・貯留技術
  2. VPP:バーチャル・パワー・プラントの略。点在する蓄電池などのエネルギーリソースをIoTで統合し、その充放電などを制御することで電力の需給を調整する取り組み
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