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インタビュー 重要社会課題 | 良質な教育

次世代人材育成
「TOMODACHI住友商事奨学金プログラム」

住友商事ならではの奨学金支援で、グローバルに活躍する若い芽を育てる

住友商事では、グローバルに活躍する次世代人材育成を目的に「TOMODACHI住友商事奨学金プログラム」を2014年から開始している。プログラムを通じてどのような経験や学びを得たのか、また、これから留学を目指す学生に向けてどのような思考で臨んでもらいたいのかを、運営サポートいただいているプログラムコーディネーターの渡部様と本プログラムの卒業生である小松様からお話しいただく。

Interviewees

渡部奈々様

公益財団法人 米日カウンシル-ジャパン

渡部奈々

食品会社勤務を経て、「Japan Outreach Initiative(JOI)プログラム」に参加し、日米交流のためのコーディネーターとして米国ノースカロライナ州に2年間派遣される。2020年からは、プログラムコーディネーターとしてTOMODACHIイニシアチブのプログラム運営に携わる。

小松夏美様

TOMODACHIアラムナイ(第2期奨学生)

小松夏実

慶應義塾大学理工学部物理情報工学科在籍時の2015年に、第2期生としてTOMODACHI 住友商事奨学金プログラムに参加。2017年の大学卒業後米Rice大学に進学し、電気コンピューター工学科にて2022年に博士号を取得。現在はカリフォルニア大学バークレー校にて博士研究員として勤務する。

Why

「TOMODACHIイニシアチブ」のミッションに共感し活動スタート

「TOMODACHIイニシアチブ」は東日本大震災後の日本の復興支援から生まれた官民のパートナーシップで、米日カウンシルと在日米国大使館が主導し、教育、文化交流、リーダーシップといったプログラムを通して日米の次世代のリーダーの育成を目指しています。当社は「TOMODACHIイニシアチブ」のミッションに共感し、2013年よりこれに参画しました。そして、交換留学生の渡航費と生活費を支援することで、志のある学生に留学への挑戦機会を提供したいという想いで、翌2014年から「TOMODACHI住友商事奨学金プログラム」をスタートしました。

What&How

TOMODACHI住友商事奨学金を通じた留学支援

「TOMODACHI住友商事奨学金プログラム」は、日本と米国の関係をさらに深め、両国の懸け橋として活躍する次世代人材を育成することを目的とした活動です。
当社は本プログラムを通じて、米国に留学する日本の大学生に対し、渡航費と1年間の生活費を支給するだけでなく、「住友商事ならでは」の次世代人材育成支援とするために、大学では得られない体験の場として、米州住友商事と協力し、留学期間中に、米国東海岸での研修機会を提供しています。加えて当社社員よりメンターを選抜し、定期的な面談の場を設けるなど、充実した留学生活を送ってもらえるよう学生の皆さんを支援しています。
また、学生が留学を終えた後も、TOMODACHIイニシアチブが運営するアラムナイ・リーダーシップ・プログラムなど、継続的な交流の機会を設けています。
これまで2014年度から2022年度までの9年間で、計67人の学生を支援し、今年度、10年目を迎えました。当社は、本プログラムが、学生の成長を強力に後押しし、まさに世界で活躍する未来のリーダー人材を育成することに寄与していると確信しています。

9年間で計67人の学生を支援
(2014年度〜2022年度)

米国の国会議事堂を見学する小松さん(2期生)(当時)

東海岸研修でのSCOAマネジメントとの面談(2023年1月)

TOMODACHI住友商事奨学金プログラムを運営するやりがい

コーディネーターとして、学生から大きな刺激を受けています

本プログラムは、奨学金支援以外にも様々な支援が充実していることを、運営する立場として強く感じます。この点は学生からもよくコメントされており、私が窓口として学生と連絡を取り合う中で「東海岸研修で学生生活では得られない経験ができた」、「メンターの方に将来について相談し、悩みが解決した」といった感想をもらえる機会が非常に多くあります。学生にとっては、目標や進路について考えを深めるきっかけになっているようですね。
こうした学生の定期報告からは、十人十色の学びや気づきが感じられます。短期間で驚くほどの成長を見せる学生も多く、私自身が大いに刺激を受けています。この刺激が、まさにこのプログラムに取り組む私のやりがいの一つになっています。
今後は、コロナの影響も収まってきていますので、卒業生であるアラムナイも含め対面での交流機会を増やしていきたいと考えています。

留学を通じて、全く違う価値観に触れ、視野を広げてもらいたい

私は小さな町の出身で、子どもの頃はその環境が社会の全てのように感じていました。しかし大学に行って全く違う価値観があることに触れ、さらに海外経験によって以前は考えもしなかった選択肢が広がっていることを知りました。この経験は私にとって大きな財産になっており、新たな環境に身を置くことは、人生の可能性を大きく広げることにつながると考えています。ぜひ多くの人に留学を経験してもらえたらと願っています。
これからも海外とのつながり・リソースの多い住友商事さんと引き続き協力し、意義ある奨学金プログラムを提供していきますので、ぜひ利用してもらいたいですね。


TOMODACHI住友商事奨学金プログラムを通して得た学び

プログラムで得た「3つの出会い」は、私の大きな財産になっています

プログラムに参加して得たものとして、まずこの奨学金の同期生たちとの出会いがあります。東海岸研修で、「宇宙飛行士になりたい!」という夢を堂々と語る仲間の志の高さに触れたり、素晴らしい同期生たちと毎晩遅くまで語り合ったことが、自分の将来を考える上で大きな転機になりました。
また、住友商事の社員の方や起業家の方、NGOやNPOの方など、留学中にさまざまな方とお会いでき、学部生当時の自分が想像していたより多くの幅広い選択肢があることに気付きました。こうした経験が、米国の大学で博士課程に進学し、研究者として働くという現在の選択につながっていると感じます。
現地に実際に来て多様なバックグラウンドを持つ人々との出会いも大きく、無意識に世の中を測っていた自分の物差しを見つめ直す機会を得たと思っています。
これらの出会いを通じて、私の将来の夢は大学教員となり自分の研究室を持つという、留学前には想像もしていなかったものになりました。学生のバックグラウンドやジェンダーによらず、能力を開花する手伝いができればと考えています。

留学は主体的に考え、実行する力を身につける絶好の機会だと思います

私はこのプログラムへの参加をはじめ国際教育を受ける機会をいただけたことによって、多様な価値観に触れ、社会をそれまでとは違う視点で見ることができるようになりました。また、「こうしろ」と言われたからやるのではなく、「なぜそうするのか」と思考して主体的に取り組む姿勢が鍛えられたことも、現在の仕事に大きく活かされています。住友商事で働く皆さんがどのような社会的な目標を持ってお仕事をされているか?というお話も大変参考になりました。留学は新しい視座を得る機会になると実感していますので、少しでも興味があればぜひチャレンジしてほしいと思います。

Sumitomo Corporation of Americas
担当者からのメッセージ

この「TOMODACHI住友商事奨学金プログラム」を東京本社のサステナビリティ推進部とともに取り組んできたことを大変名誉なことだと感じています。 日米メンバーで協力し社会貢献プログラムを設計するのは初の試みで、 私のSCOA(米州住友商事会社)での30年間のキャリアの中でも最もやりがいのあるプログラムです。
学生の皆さんはSCOA研修を通して出会う、当社の役職員や、起業家、大学教授、政府職員、NGO、ビジネスプロフェッショナルなどから多くの刺激を受けています。より広い視野から将来を考えるきっかけとなるよう、 研修中、さまざまな人々を学生に紹介・交流する機会を提供するよう心掛けています。学生たちが出会った人々と継続的な関係を築き、また、同時に楽しむことができるような研修を設計しています。
プログラム開始当初から10年間にわたり、学生の成長や変化を間近で見守ることができ、とてもやりがいを感じています。 私は幸運にも、プログラムの全参加学生と、選考、日本での奨学金授与式、SCOA研修、帰国後などのさまざまな場面で接することができ、 彼らがどのように成長し、自信を持ち、グローバルな視点を持つようになったかを見て感銘を受けています。 中には、米国での経験をきっかけに進路の選択を変えた人もいました。
本プログラムの使命である次世代リーダー育成支援は成功しているといえるでしょう。 私たちは、このプログラムを通じて多くの学生の人生を豊かにしてきたことを誇りに思っています。

Sumitomo Corporation of Americas(SCOA)
Vice President and Assistant Chief Strategy Officer

Jewelle Yamada

Jewelle Yamada

インタビュー

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