グローバル事例

アジアの人々の健康や食を支え
安全で快適な生活に寄与するリテイル事業

ベトナム

アジアでの展開が進む小売ビジネス

住友商事グループの小売事業のスタートは半世紀以上前にさかのぼります。スーパーマーケットチェーン「サミット」の前身が開店したのは1960年代、ドラッグストア「トモズ」の第1号店が開店したのは1990年代です。この2社は当社100パーセント子会社であり、現在の住友商事の小売事業を代表する2大ブランドです。これらを中核として、住友商事は消費者向けビジネスに継続的に取り組み、消費者との接点をつくり続けてきました。

買い物の楽しさを現地の人々に伝えていく

2018年にはベトナムにおいてスーパーマーケットチェーン「フジマート」を開店し、首都ハノイで13店舗を運営しています。(2024年3月末現在)

ここでも日本のスーパーマーケットのクオリティーを現地の人々に提供することを目指しています。

アジアにおける小売事業への参画方法は、現地パートナー企業との合弁です。その国の商慣習や物流事情に詳しい現地企業にサプライチェーン構築やバックオフィス機能などを委ね、住友商事グループがマーケティングや店舗設計を担当するというモデルです。

アジアの国々には、トモズのような品揃えのある総合ドラッグストアは少数で、近代的なスーパーマーケットで日々の買い物を楽しむという文化も根づいていません。そこで、日本ならではの店舗スタイルを提案し、買い物に新たな魅力を感じてもらうことが私たちの大きなチャレンジになります。

フジマート1号店は2階建てで、取り扱い品目は生鮮食品や日用品など約8,000品目

海外でも発揮される社員の「現場力」

一方、現地の食文化や消費マインドを理解し、それに適合した店舗づくりや品揃えの実現に努めています。各地の店舗に足しげく通って人々の行動を観察し、現地のスタッフの意見を聞き、競合の動きを注視する。そうした地道な活動によって、店舗のローカライズ(現地化)を進めていきます。

この取り組みにおいて発揮されるのが、住友商事グループの社員が持つ「現場力」です。当社ライフスタイル事業本部の社員には、トモズやサミットの店頭に立って顧客と直接のコミュニケーションを経験した人材が数多くいます。小売りのフロントで鍛えられた現場を見る目や、顧客を知るスキルが世界で発揮されています。

果物や菓子、サプリメントなど日本から輸入した商品も多く取り扱う
総菜やパンなどを店内で加工し、安全・安心な食品を提供

海外小売事業における4つのポイント

当社は、海外小売事業においてとりわけ4つのポイントを重視しています。すなわち、「コミットメント」「ハンズオン経営」「現場力」、そして「継続的挑戦」です。

「コミットメント」は、簡単にあきらめず、困難があっても粘り強く続けていく意志。「ハンズオン経営」は、単に資金やノウハウを提供するのではなく、社員が現地に赴いて、現地スタッフと共に店舗を成長させていく手法。「現場力」は日本国内で培ってきた小売店舗経営の知見。そして「継続的挑戦」は新しい小売りのあり方やテクノロジー活用へのチャレンジを続ける姿勢です。

今後は、ベトナムにおいて事業を拡大することに加え、他のアジア各国・地域へ進出することが大きな目標となります。新規出店にあたっては、当社グループがこれまで構築してきた海外におけるグローバルネットワークが強力な武器の一つとなります。

当社はこれからも、粘り強く現場でのオペレーション改善を続け、過去の経験を最大限に生かしながら、アジアでの小売事業における新たな挑戦を続けていきます。

試食販売はベトナムでは珍しく、日本食の調理方法などのPRもしている
地元スーパーよりも総菜を多く扱っており、イートインが可能なスペースも設置

2024年03月掲載

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