経営理念
経営理念と行動指針
住友商事グループの価値判断のよりどころは、「住友商事グループの経営理念・行動指針」にある。
住友商事グループの「経営理念」は、住友400年の歴史に培われた「住友の事業精神」をベースに、今日的かつグローバルな視点を加えて、平易かつ体系的に整理し直したものです。「行動指針」は、「経営理念」を実現するための企業および役員・社員の日常の行動の在り方を定めたガイドラインです。
「経営理念」に掲げているように、住友商事グループの社会的使命は、健全な事業活動を通じて、株主、取引先、地域社会の人々、そして社員も含め、世界中の人々の経済的・精神的な豊かさと夢を実現することであると考えています。また、個々人の人格を尊重し、「住友の事業精神」の真髄である「信用を重んじ確実を旨とする」という経営姿勢を貫き、一人一人の主体性、創造性が発揮され、改革と革新が不断に生み出されるような企業文化を大切にしています。
私たちは、「経営理念」や「行動指針」に示された価値基準をグループ内で共有し、個々の事業活動において実践することで、常に変化を先取りして新たな価値を創造し、広く社会に貢献するグローバルな企業グループを目指します。
住友商事グループの経営理念・行動指針
目指すべき企業像
私たちは、常に変化を先取りして新たな価値を創造し、広く社会に貢献するグローバルな企業グループを目指します。
経営理念
<企業使命>
健全な事業活動を通じて豊かさと夢を実現する。
<経営姿勢>
人間尊重を基本とし、信用を重んじ確実を旨とする。
<企業文化>
活力に溢れ、革新を生み出す企業風土を醸成する。
行動指針
- 住友の事業精神のもと、経営理念に従い、誠実に行動する。
- 法と規則を守り、高潔な倫理を保持する。
- 透明性を重視し、情報開示を積極的に行う。
- 地球環境の保全に十分配慮する。
- 良き企業市民として社会に貢献する。
- 円滑なコミュニケーションを通じ、チームワークと総合力を発揮する。
- 明確な目標を掲げ、情熱をもって実行する。
住友の事業精神
「住友商事グループの経営理念・行動指針」の原点は、創業以来約400年にわたり脈々と受け継がれてきた「住友の事業精神」にある。
「住友の事業精神」とは、住友家初代の住友政友(1585-1652)が商売上の心得を簡潔に説いた「文殊院旨意書(もんじゅいんしいがき)」を基に、住友の先人たちが何代にもわたって磨き続けてきたもので、その要諦は「営業の要旨」として引き継がれています。
営業の要旨
第一条 | 我住友の営業は信用を重んじ確実を旨とし以て其の鞏固隆盛を期すべし。 |
第二条 | 我住友の営業は時勢の変遷理財の得失を計り弛張興廃することあるべしと雖も苟も浮利に趨り軽進すべからず。 |
営業の要旨 口語訳
第一条 | わが営業は、信用を重んじ確実を根本理念とし、これにより住友が盤石に、ますます栄えるようにしたい。 |
第二条 | わが営業は、時代の移り変わり、財貨運用の損得を考えて、拡張したり縮小したり、起業したり廃業したりするのであるが、いやしくも目先の利益に走り、軽々しく進んではいけない。 |
第一条では、何よりも信用を重んじること、第二条では社会の変化に素早く的確に対応しながら利潤を追求し、常に事業の刷新を図るという進取の精神を示し、その上で、浮利を追うような軽率・粗略な行動を戒めています。文殊院旨意書から受け継がれてきた「住友の事業精神」は、その普遍性をもって、今日でも住友グループ各社の理念として息づいています。
ほかにも、「住友の事業精神」を伝えるいくつかの言葉があります。
まず「自利利他公私一如(じりりたこうしいちにょ)」。これは、「住友の事業は、住友自身を利するとともに、国家を利し、社会を利するほどの事業でなければならない」というもので、住友商事グループの目指すべき企業像に通じるものです。
次に、「企画の遠大性」。創業時の住友の事業が長期的・継続的な取り組みを要する銅山経営を根幹にしていたことに由来するもので、将来を見据え、国家と社会全体の利益を俯瞰(ふかん)する長期的かつ大所高所の視点は、歴代の経営者に一貫して受け継がれてきました。
そして、「事業は人なり」。住友の歴史を振り返ると、いつの時代でも人材の発掘・育成は経営の最重要事項と位置付けられています。
住友商事グループの根底には、いつの時代でも、目の前の変化に惑わされることなく、「信用・確実」「浮利を追わず」「公利公益」に重きを置きつつ、「進取の精神」をもって変化を先取りしていくという、400年にわたり脈々と受け継がれてきた「住友の事業精神」が流れています。
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