住友商事、インドにて都市ガス事業に参入～成長著しいインドにおける安定的なガス供給および低炭素化に貢献～

住友商事株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 CEO：上野真吾、以下「住友商事」）は、株式会社海外交通・都市開発事業支援機構（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：武貞 達彦、以下「JOIN」）とともに組成する新規SPCと、大阪ガス株式会社（本社：大阪府大阪市、代表取締役社長：藤原 正隆、以下「大阪ガス」）の子会社であるOSAKA GAS SINGAPORE PTE. LTD.の2社で組成する日系コンソーシアムを通じて、AG&P LNG Marketing Pte. Ltd.（以下「対象会社」）に出資し、インドにおける都市ガス事業に参入します。

インド政府は、2070年のカーボンニュートラル化に向け、経済成長に伴うエネルギー需要増大と低炭素化・大気汚染対策として、都市ガスインフラ整備による天然ガス自動車（以下「CNG車」）の普及（注1）など、天然ガスの利用拡大（注2）を推進しています。都市ガス事業者は、入札により決定される独占的な事業エリア（以下「GA」）ごとに、一定期間のガス販売権やインフラ占有権などを得ることができます。

対象会社は、インド北中部を中心に7つのGAを保有するThink Gasおよび南部を中心に12のGAを保有するAG&P Prathamの2社より構成され、合計の事業面積は日本国土の約9割に相当する約32.5万km2（注3）となります。今後は、CNGステーションやパイプラインなど、都市ガスインフラのさらなる整備を進め、同国における都市ガス需要の65％以上を占めるCNG車向けを中心に都市ガスの販売を拡大します。

本事業は、対象会社のもと、インドにおける案件実績を持つ米国インフラ投資ファンドであるI Squared Capital、インドを含む国内外で幅広い都市ガス事業を展開する大阪ガス、日本の知識・技術・経験を活かして海外でのインフラ事業を行う日本企業を支援するインフラファンドであるJOINと共同で行うものです。住友商事グループは、国内外におけるさまざまな事業で蓄積した知見を生かし、LNGの調達や高度な在庫管理、業務用・産業用向けの販売拡大に貢献します。

住友商事グループは、天然ガスおよびLNGをグローバルな脱炭素化推進において重要な役割を担うトランジションエネルギーと捉え、さまざまな事業開発に取り組んでいます。目標として掲げる「当社グループのCO2排出量を2035年までに50％以上削減（2019年比）」および「2050年の事業活動のカーボンニュートラル化」の達成を前提としながら、本プロジェクトを通じ、インドの低炭素･脱炭素化およびガスの安定供給に貢献していきます。

（注1）	：	インドにおける2022年度のCNG車新規登録台数は70万台を超える
（注2）	：	2019年12月に、1次エネルギーに占める天然ガス割合を、当時の6％から2030年までに15％にする目標を宣言
（注3）	：	インド国土の約1割を占め、人口約8千5百万人をカバーする

1．インド都市ガス事業の概要

（1）AG&P Pratham/Think GasのGA所在地

（2）事業内容

・インド南部を中心とした12GAと、北中部を中心とした7GAにおいて、都市ガス・LNG調達、受入・貯蔵、供給、販売・需要開発を実施。

2．各社の概要

住友商事のマテリアリティ（重要課題）

住友商事グループは『社会とともに持続的に成長するための6つのマテリアリティ（重要課題）』を、事業戦略の策定や個々のビジネスの意思決定プロセスにおける重要な要素と位置付け、事業活動を通じて課題を解決することで持続的な成長を図っていきます。本事業は、特に以下のマテリアリティに資する事業です。

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