2019年07月16日
住友商事株式会社
欧州住友商事会社
英国デジタル駐車事業スタートアップAppyparking社への出資について
住友商事株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 CEO:兵頭誠之、以下「住友商事」)は、欧州住友商事会社(本社:英国ロンドン市、社長:山名宗、以下「欧州住友商事」、2社を総称して「住友商事グループ」)を通じて、英国にてデジタル駐車事業を手掛けるスタートアップ企業Yellow Line Parking Limited(本社:英国ロンドン市、代表:Dan Hubert、以下「Appyparking(アッピーパーキング)社」)に出資参画しました。本件は、欧州住友商事におけるR&D投資支援制度(注1)を通じたスタートアップ投資です。
世界の都心部の駐車場は、路上駐車場の不正確な空き情報や、区域毎の複雑な駐車規制、煩雑な駐車決済等、ドライバーにとって利便性に欠け、同時に、駐車場を運営する事業者や行政は、駐車規制の行政手続きや駐車違反の取り締まり等の効率性において喫緊の課題を抱えています。また、自動運転社会に向けて路上の精密な3Dデータ構築の必要性が増しています。
Appyparking社は、行政、駐車場事業者、各種モビリティ事業者に対して、駐車に関する規制情報、稼働状況、決済プロセス、さらには運営管理を包括的にデジタル化したデジタルパーキングプラットフォームを構築しています。LiDAR(注2)マッピングと独自のディープラーニング技術を用いて駐車規制情報を可視化し、自動運転社会までを見据えた次世代型の駐停車を可能とするデータソースを提供します。また駐車スペースにIoTセンサーを組み込むことで、稼働状況の把握のみならず、従来型の駐車料金メーターやモバイル決済を不要とする利便性の高い決済プロセスを実現します。さらには、駐車規制並びに稼働率を管理するソフトウェアを提供し、駐車事業運営の高度化に寄与します。Appyparking社は英国国内の複数都市でサービスを開始しており、今後欧州を始め世界各国の都心部でのデジタルパーキングプラットフォームの展開を目指します。
住友商事グループは、都市開発・スマートシティプロジェクトに参画すると共に、北欧における駐車場事業も展開しています。Appyparking社との協業を通じて、同社の事業成長に加え、既存ビジネスの高度化を実現します。今後も革新的な技術を保有する企業への投資を通じて、社会のニーズの変化を捉え、世界の産業発展に寄与していきます。
(注1)欧州住友商事におけるR&D投資支援制度:欧州におけるイノベーション(革新技術・サービス・ビジネスモデル)の担い手であるスタートアップ企業に対して、機動力を持った出資を実行すべく、2018年1月に導入した社内制度。
(注2)光を用いたリモートセンシング技術の一つで、パルス状に発光するレーザー照射に対する散乱光を測定し、遠距離の対象物までの距離やその対象物の性質を分析するもの。
<参考資料> | ||
■会社概要 | ||
会社名 | : | Yellow Line Parking Limited |
本社所在地 | : | 英国 ロンドン |
設立年 | : | 2013年 |
従業員 | : | 約50名 |
主要株主 | : | Aviva Ventures, Breed Reply Investment, Hyundai Investment他 |
事業内容 | : | デジタル駐車場事業 |
■住友商事のマテリアリティ(重要課題)
住友商事グループは『社会とともに持続的に成長するための6つのマテリアリティ(重要課題)』を、事業戦略の策定や個々のビジネスの意思決定プロセスにおける重要な要素と位置付け、事業活動を通じて課題を解決することで持続的な成長を図っていきます。本事業は、特に「地球環境との共生」「地域と産業の発展への貢献」、「快適で心躍る暮らしの基盤づくり」、「多様なアクセスの構築」に資する事業です。
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- 住友商事株式会社 広報部 コミュニケーションチーム
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