ルーマニアの農業資材直販会社Naturevoを完全子会社化

住友商事株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 CEO：上野真吾、以下「住友商事」）は、ルーマニアで農業資材直販事業を展開する100パーセント出資間接連結子会社のAlcedo S.R.L. （本社：ブカレスト、CEO：Gabriela Rizescu、以下「アルチェド社」）を通じて、同国の農業資材直販会社Naturevo S.R.L.（本社：ブカレスト、CEO：Cristina Miculescu、以下「ナチュレボ社」）を完全子会社化しました。

世界的な人口増加に伴い、食料の持続的な供給は重要な課題となっており、農薬・種子・肥料などの農業資材の安定供給や農家への営農指導を通じた農業生産の安定化および効率化の需要が高まっています。一方、農作物の生産量増加による環境への負荷増大が懸念される中で、欧州では欧州委員会が発表したFarm to Fork Strategy（注1）により、農薬および化学肥料の使用削減目標が設定され、環境負荷の低い持続可能な農業・食料システムの構築が求められています。

ナチュレボ社の強み

ナチュレボ社は、欧州トップクラスの農業大国であるルーマニアで1999年に設立された農業資材直販会社で、同国全域に約1,500の販売先農家を有しています。同社の主力商品である高機能肥料（注2）は、生産量を維持しつつ化学肥料の使用量削減が可能な商品です。環境負荷に配慮し、農家ニーズを捉えた商品と、専門知識を備えた販売員による普及活動により、市場成長を上回る速さで成長しています。

住友商事グループの農薬分野における取り組み

住友商事は、約40年以上にわたり、農薬関連ビジネスを手掛けており、現在では世界約40カ国で農業資材の輸出入・卸売業を展開しています。農業資材直販ビジネスでは、2011年にアルチェド社を買収し、農家に対する技術提供から農作物の買い上げまでワンストップでサービスを提供しており、ルーマニア国内で高いシェアを誇っています。また、ウクライナ、ブラジル、オーストラリア、日本でも同様のビジネスモデルを展開しています。

今後の展開

本買収により、アルチェド社は今後の需要拡大が見込まれる高機能肥料の商権および販売ノウハウを獲得し、事業ポートフォリオを拡充します。また、新たな顧客基盤を取り込み、業界シェアの向上を目指します。アルチェド社が築いてきた業界知見、ネットワークとナチュレボ社の企画・開発力と営業力を連携させ、さらなる事業成長を目指します。
住友商事グループは、今後もグローバルなネットワークを活用して地理的な事業基盤の拡大と商品・サービスの拡充を追求し、持続可能な農業生産による食料の安定供給に取り組んでいきます。

■Naturevo S.R.L.概要

■Alcedo S.R.L.概要

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