2024年10月15日
住友商事株式会社

米国・バージニア州で再生可能エネルギー事業を開発する合同会社を設立~ITインフラの要、データセンター集積地で1.5ギガワット超の太陽光発電を展開~

住友商事(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 CEO:上野 真吾、以下「住友商事」)は、米州住友商事および同社100パーセント子会社である電力事業会社Perennial Power Holdings, Inc.(以下「ペレニアルパワー」、総称して「当社グループ」)を通じて、米国の再生可能エネルギー事業デベロッパーであるCEP Solar(本社:バージニア州リッチモンド、共同創業者: Tyson Utt およびRichard Wright 、以下「CEP社」)とバージニア州にて再生可能エネルギー事業の開発を行う合同会社を設立しました。2025年末以降の順次建設開始を目指してCEP社の保有する発電容量1.5ギガワット超の太陽光発電および蓄電池事業を共同開発しながら、米国における再生可能エネルギーの急成長市場の1つである同州において、さらなる案件の積み上げを目指します。

バージニア州の再生可能エネルギー市場

バージニア州は2020年に制定したバージニアクリーンエコノミー法(VCEA)に基づき、2050年までに同州で供給される電力を100パーセント再生可能エネルギー由来のものに転換することを義務付けており、州内では大規模な再生可能エネルギー事業の開発が進んでいます。さらに、バージニア州は世界最大のデータセンター集積地であり、全世界のインターネットトラフィックの最大7割が同州のデータセンターを経由していると言われています(注1)。ITインフラの要とも言えるこのエリアでは、データセンター保有企業各社のゼロエミッション達成のため、再生可能エネルギー由来の電力需要増大が見込まれています。

(注1)ラウドン郡経済開発局の公表データより

新会社設立の狙いと今後の展望

新会社では、CEP社が持つ地域に根差した豊富な開発知見およびネットワークと当社グループが持つプロジェクト・ファイナンス組成ノウハウの強みを掛け合わせ、バージニア州全域を対象とした複数案件の同時開発に取り組んでいきます。当社グループは2023年に開始した米国中西部と北東部での太陽光発電を中心とした先行案件に加え、この度のCEP社との協業を通じて得られる経験を生かし、今後も優良な再生可能エネルギー事業の新規開発を進めることで、急速に高まるバージニア州の再生可能エネルギー需要に応えていきます。

CEP社 共同創業者 Tyson Utt

「当社の目標は、最高品質の太陽光発電と蓄電地事業を長期にわたって開発し、バージニア州のクリーンエコノミーへの移行を成功させることです。今回のペレニアルパワーとのパートナーシップは当社の戦略に合致しており、さまざまな規模の太陽光発電および蓄電地事業の開発を加速させると共に、地域コミュニティ、土地所有者、および米国全体の顧客に対して長期的かつ経済的・環境的な利益を提供していきます。」

ペレニアルパワー 代表取締役社長 吉澤卓也

「CEP社との協業は、ペレニアルパワーにとって地理的な多様性を広げると同時に魅力的な市場への参入を可能にし、米国における再生可能エネルギー事業拡大を一層加速させるものです。この新会社が私たちのプラットフォームに新たな力と市場に関する豊富な知識をもたらすことを楽しみにしています。」

カーボンニュートラル化達成に向けた当社グループの再生可能エネルギー事業

住友商事では2050年の事業活動のカーボンニュートラル化に向け、燃料転換の促進や再生可能エネルギーの供給拡大、CO2吸収・固定・利活用の推進など持続可能なエネルギーサイクルの基盤となる事業の構築に取り組んでいます。再生可能エネルギー事業においては2030年までに5ギガワット以上の供給を目指します。

米国においても、2009年に陸上風力発電事業に参画して以降、合計7件の再生可能エネルギー事業の開発・投資実績を積み上げています。現在は、2002年に設立した当社グループ100パーセント子会社であるペレニアルパワーを通じて、陸上風力発電など計5件の再生可能エネルギー事業(発電容量合計約640メガワット、持分発電容量313メガワット)を有しており、2030年までに持分発電容量を1ギガワットに拡大することを目指しています。

ペレニアルパワーについて

米州住友商事の100パーセント子会社で、地域経済と社会の発展に資するインフラ事業への投資を目的として2002年に設立されました。再生可能エネルギーについては、2009年に陸上風力発電事業に初めて投資を行って以来、7つの事業への投資・運営を行っています。ペレニアルパワーは当社グループ独自の価値提供を通じて、長期的かつ包括的なソリューションの提供を目指しています。
www.pph-americas.com.

CEP社について

バージニア州リッチモンドを拠点とし、土地保有者、地域社会、顧客と提携して同州全域に高品質の太陽光発電および蓄電事業池を提供することを通じて、長期的な地域経済の発展、および環境保全に貢献しています。
www.cepsolar.com.

関連トピックス: 米国で再生可能エネルギー事業会社を設立


Top