2026年06月04日
住友商事株式会社

米国Graphyte社と合弁会社を設立し、CO2除去(CDR)事業へ参画

住友商事株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 CEO:上野 真吾、以下「住友商事」)は、米国の脱炭素分野のスタートアップGraphyte, Inc.(以下「Graphyte社」、読み:グラファイト社)と、米国において、住友商事が49パーセント、Graphyte社が51パーセント出資しCO2除去(CDR:Carbon Dioxide Removal)事業を展開する合弁会社(以下「本事業会社」)を設立することに合意しました。Graphyte社は、バイオマス炭素除去・貯留(BiCRS:Biomass Carbon Removal & Storage)を通じて、CDRクレジット(注1)を創出・販売する事業を展開しています。住友商事は、本事業会社を通じて、Graphyte社と共同でCDRクレジット事業を推進します。

CDRクレジット市場の拡大とGraphyte社との協業背景

世界的な脱炭素の潮流の中で、温室効果ガスの排出削減に加え、大気中からCO2を除去するCDRへの関心が高まっています。企業のネットゼロ達成に向けた取り組みが進み、高品質かつ信頼性の高いCDRクレジットの需要は拡大している一方で、その供給は依然として限定的です。住友商事は、こうした市場環境を踏まえ、成長が見込まれるCDR分野において事業基盤を構築すべく、技術的優位性と商業化実績を有するGraphyte社との協業を決定しました。Graphyte社は、未処理のままでは分解されCO2の発生源となるバイオマス残渣を、加工・圧縮・密封し、地下に貯留することで炭素を長期固定し、CDRクレジットを創出しています。この「Carbon Casting(カーボンキャスティング)」と呼ばれる技術は、実証されたプロセスでCO2除去を実現でき、高い耐久性(1,000年超の長期固定)に加え、コスト競争力・拡張性を兼ね備えている点が特長です。また、Graphyte社は、気候変動対策・クリーンエネルギー技術分野の投資ファンドであるBreakthrough Energy Ventures(Microsoft創業者Bill Gates氏が2015年に設立)の出資を受けており、同社の筆頭株主になっています。

本事業の概要と今後の展開

本事業では、Graphyte社が米国アーカンソー州で展開するもみ殻を活用したCDRクレジット創出プロジェクト「Loblolly」を中心に、CDRクレジットの創出および販売を行います。「Loblolly」は2年以上にわたり稼働しており、年間5万トンのCO2を除去できる規模への拡張が進められています。「Carbon Casting」のプロセスは段階的に拡張可能な構造であることから、同プロジェクトをはじめ、合弁事業を通じて開発される将来のプロジェクトについても、需要に応じた規模拡大が可能です。本事業は、低コストかつ高品質なCDRの実現に加え、既に米国で商業化されていることから、早期の収益化が見込まれます。今後は、北米における複数のプロジェクト参画を通じて事業ポートフォリオの構築・拡大を加速します。また、日本企業を含む新たな需要の取り込みも期待されており、日本郵船株式会社を含む顧客へのCDRクレジット納入も予定しています。

住友商事は、今後もグローバル市場におけるCDRクレジットの創出・販売を通じて、カーボンニュートラル社会の実現に取り組んでいきます。

(注1)大気中からCO2を除去・固定した環境価値を、1トン=1クレジットとして認証するカーボンクレジット。カーボンニュートラル達成に不可欠な「排出相殺(カーボンオフセット)」の有力な手段として注目されている。

CDRクレジット創出の流れ

Graphyte社が成型したバイオマスブロックを持つMicrosoft創業者Bill Gates氏(左)と、Graphyte社 CEOのBarclay Rogers氏(右)。

関連トピックス:
バイオガスからのCO2除去(CDR)のパイオニアであるInheritに出資


本件に関する問い合わせ先
住友商事株式会社 広報部 マーケティングコミュニケーションチーム
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