2023年10月02日
住友商事株式会社
株式会社熊谷組
JFEスチール株式会社

住友商事が開発するオフィスビル「(仮称)水道橋PREX」におけるグリーン鋼材「JGreeX」の採用について~不動産・建築業界におけるグリーン鋼材初採用~

このたび、住友商事株式会社(以下、「住友商事」)、株式会社熊谷組(以下、「熊谷組」)ならびに、JFEスチール株式会社(以下、「JFEスチール」)は「(仮称)水道橋PREX※1」(以下、本物件)の新築工事にJFEスチールのグリーン鋼材「JGreeX(ジェイグリ―クス)」の採用を決定しました。住友商事と熊谷組にとって、グリーン鋼材の採用は初となり、また、JFEスチールとしても、不動産・建築業界における「JGreeX」採用は初めてとなります。

2050年カーボンニュートラル(CN)の実現に向けて国を挙げてGX(グリーントランスフォーメーション)が推進される中、不動産・建設業界においてもネットゼロに向けた取り組みが進められています。近年、建築物の使用時の省エネ・創エネだけでなく、製造・建設から廃棄・リサイクル等に至るライフサイクル全体のCO2削減の重要性が高まっており、エンボディドカーボン※2削減の動きが始まっています。このため鉄骨用の鋼材をはじめ建設資材においても、製造時のCO2排出量が少ない製品のニーズが高まっています。

「JGreeX」は、JFEスチールのCO2排出削減技術により創出した削減量を「マスバランス方式※3」を適用して任意の鋼材に割り当てることで、鉄鋼製造プロセスにおけるCO2排出量を大幅に削減した鉄鋼製品です。本物件では、主要鉄骨部材およそ400tのうち約半分の鋼材に「JGreeX」が採用されました。

3社は、今後ともカーボンニュートラル社会の実現に向けて、サプライチェーン全体における脱炭素化の取り組みを推進してまいります。

※1 住友商事は、用地取得から設計、建設、テナント誘致、売却までを一貫して行う、中規模オフィスビルの開発売却事業を「PREX」シリーズとして展開しています。入居テナントの「チームを強くする」をコンセプトとし、コミュニケーション活性化のためにさまざまな工夫を凝らし、着実に実績を積み重ねてきました(竣工済16棟、売却済13棟)。今後も、都心エリアを中心に年間5棟「PREX」シリーズの開発を通じて、働きやすさの充実や、チームアップを促すオフィスの提供を目指していきます。

■「(仮称)水道橋PREX」 案件概要

事業者 住友商事株式会社
設計者・施工者 株式会社熊谷組(予定)
設計者・施工者 株式会社熊谷組(予定)
所在地 東京都文京区本郷1丁目23-2(地番)
建物規模 鉄骨造 地上10階建て
スケジュール 2023年12月着工(予定)
2025年3月竣工(予定)
建物用途 事務所、店舗、駐車場
(「(仮称)水道橋PREX」 イメージ図)

※2 本物件では、エンボディドカーボン削減の取り組みとして、「JGreeX」の採用をはじめとする製造時のCO2排出量が少ない製品を積極的に採用します。なお、「JGreeX」採用によるCO2排出量削減効果は約400t(建物新築時の排出量全体に対して1割以上)を見込んでいます。

■建築物のライフサイクルカーボン及びエンボディドカーボンについて

(出典:『令和4年度 ゼロカーボンビル(LCCO2ネットゼロ)推進会議 報告書』)

※3 一般社団法人日本鉄鋼連盟「マスバランス法を適用したグリーンスチールのCO2排出原単位の算定方法に関するガイドライン」に準じ、製品製造プロセス全体のCO2排出量の削減における環境価値を一部の鉄鋼製品に集約しCO2排出原単位の低い鉄鋼製品とみなすこと。

(JGreeX ロゴ)



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