バイオマス燃料の安定供給による低炭素社会を実現
木質バイオマス燃料の輸入販売事業
近年、再生可能エネルギーの重要性が高まり、天候に影響されず安定的に発電できるバイオマス(※1)発電への注目が高まっています。当社は、世界が化石燃料から再生可能エネルギーへと移行する中で、バイオマス燃料は重要な技術であると考えています。
当社は同業他社に先駆けて2008年から木質バイオマス燃料の輸入販売事業を開始しました。この取り組みは、40年以上にわたり海外から製紙原料用の木材チップを安定的に調達・供給してきた実績をベースとしたものです。
当社は、合法性・持続可能性がある木材から製造されたことを取引先に確認した上でペレットを購入しており、バイオマス燃料の主要な輸入業者として重要な役割を果たしています。その過程では、購入する原料が持続可能性に配慮した認証を取得したものであることの確認はもちろんのこと、FSC®(※2)、PEFC(※3)、SBP(※4)のCoC(※5)認証を取得し、流通過程における適切な管理も行っております。
バイオマス燃料の長期的・安定的な調達は低炭素社会に貢献することであり、住友商事グループのマテリアリティ(重要課題)の「地球環境との共生」「地域と産業の発展への貢献」の実現にも寄与します。これからも再生可能エネルギーの普及促進と地球環境の保全に貢献し続けます。

- バイオマス:再生可能な生物由来の有機性資源で、化石資源を除いたもの。燃焼で放出されるCO2は光合成により大気中から吸収したものであるため、新たなCO2を排出しない
- FSC®:Forest Stewardship Council®。森林管理協議会
- PEFC:Programme for the Endorsement of Forest Certification。国際的な森林認証制度の一つ
- SBP:Sustainable Biomass Program。持続可能なバイオマスプログラム
- CoC:Chain of Custody。加工・流通過程の適切な管理
サトウキビ残渣ペレット製造事業への参入
将来的なバイオマス燃料に対するさらなる需要の高まりを見据え、16年2月に、ブラジルの世界最大級の砂糖メーカーであるハイゼンの子会社で、サトウキビの残渣(ざんさ)を原料とする燃料ペレットを開発しているハイゼンバイオマスへの出資、経営参画という取り組みも行っています。