グローバル事例

日本のものづくりを支え、
人と社会とテクノロジーをつなぎ、新たな価値を創造する
—住友商事マシネックス—

グローバル

高度経済成長のさなかに設立

住友商事の100パーセント子会社である住友商事マシネックス(以下、マシネックス)は、1962年の設立後、半世紀以上の長きにわたり、日本のものづくりを支えてきました。

マシネックスは、これまで約60年にわたり築き上げてきた取引先各社との信頼関係を大切にしながら、当社独自の機能を提供し、新たな価値を創造してきました。常に取引先からナンバーワンに位置付けられる、社会・産業インフラの未来を支える存在として、皆さまの期待に応えられるよう努めています。

生産設備や車載機器で自動車産業を支える

マシネックスが設立以来、一貫して注力してきたのが自動車製造・自動車部品の分野です。減速機(PTC)の販売から始まり、自動車部品の生産工場における多様な設備や、インバータ(※1)、モーター、パワーモジュール(※2)などのEV化対応製品といった車載機器に使われる部品を提供してきました。

現在、100年に一度の大変革期を迎えたモビリティ業界では、これまでにない車載機器や新しい生産設備に加えて、環境対応も求められています。マシネックスは自動車業界の最新の課題に対応し、ハードの販売にとどまらない提案型のソリューションビジネスを展開していきます。

自動車のサプライチェーンには、原料の調達から完成車(※3)の販売・アフターサービスに至る数多くのプロセスがあります。住友商事グループの事業領域は、そのプロセスのほとんどをカバーしており、自動車ビジネスに関わる各部門が情報交換を行うワーキンググループも定期的に開催されています。マシネックスもそのメンバーの一員として、常に自動車業界の最新動向を注視しています。

  1. インバータ:直流または交流から、周波数の異なる交流を発生させる電源回路または装置
  2. パワーモジュール:複数のパワー半導体(高い電圧や大きな電流を扱うことができる半導体)を組み合わせ、電源関係の回路を集積した部品
  3. 完成車:自動車の部品一式が組み上げられた完成品
自動車工場生産ライン。数多くの工程を経て、徐々に自動車の形が出来上がる
モーターやバッテリーなど、マシネックスが取り扱う車載部品

半導体や海外でのEPCなど新たな領域への挑戦も

マシネックスとして新たな注力領域と位置付けているのが、半導体エレクトロニクス分野です。DX(デジタルトランスフォーメーション)、IoTの進化が世界的に進む中、産業界では半導体の重要性がますます高まっています。マシネックスは、中国に代表されるさまざまな半導体市場に対し、日本の高性能、高品質な生産設備から半導体資材類、検査機器まで提供することで、世界的に需要が伸びている半導体製造を支えていきます。

近年では、海外におけるEPC案件へのチャレンジも始めています。EPCとは、施設の設計(Engineering)、調達(Procurement)、建設(Construction)を受託する事業で、いわゆる建設工事請負契約のことです。

2015年に完工したサウジアラビアにおけるラインパイプ製造工場の拡張事業が、マシネックスのEPCへの最初の取り組みでした。メーカーの選定から設備の据え付けまでのトータルコーディネートを行い、カスタムメイドで大規模な施設を完成させた経験を、他の地域でも生かしていきます。

生産設備を提供することで半導体・電子部品分野の成長に貢献

一方、国内におけるユニークな取り組みとして挙げられるのが、長野県にある「安曇野デモサイト」です。

住友商事のグローバルネットワークを駆使して主に海外から取り寄せたチーズクッカー(※4)などの食品製造機械や洗浄システムを試験的に使用することができ、開設以来5年間で延べ百数十社におよぶ国内食品メーカーが来訪しました。高度な知見を持つ技術者とのディスカッションやマシネックスからの提案型の商談も行っています。

より美味しく安全で健康的な食品と食文化のために、そして食品製造ロス削減のために。

日本の食文化と食品製造技術向上に貢献し、そこで培った日本ならではの食品技術を今後アジア、さらには世界の食品メーカーへ展開していきます。

安曇野デモサイトの設備写真およびデモ会の様子

同社の最初のビジネスは、機械設備の回転速度を落として出力する装置である減速機(PTC)の販売でした。生産ライン、エレベーター、遊具など、産業と生活の広範な領域で使われている減速機の国内最大シェアをもつ住友重機械工業のトップ代理店として、これまであらゆる業界にグローバルに減速機を販売してきました。

地球環境保護や温暖化防止を目指し、エネルギー消費量を削減する活動にも積極的に参加。高効率トップランナーモータ(※5)、インバータなどの販売も手掛けることで、消費電力を抑える省エネルギー化にも取り組んでいます。

  1. チーズクッカー:チーズやペーストなどの食品を製造する自動装置
  2. トップランナーモータ:現在商品化されているモーターのうち、エネルギー消費効率が最高レベルのモーターのこと
住友重機械工業製の減速機

2022年10月掲載

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