2019年06月20日
住友商事株式会社
欧州住友商事会社
英国Mobility x Energy スタートアップConnected Energy社への出資について
住友商事株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 CEO:兵頭誠之、以下「住友商事」)は、欧州住友商事会社(本社:英国ロンドン市、社長:山名宗、以下「欧州住友商事」、2社を総称して「住友商事グループ」)を通じて、電気自動車(以下「EV」)のバッテリーを再利用した大型蓄電設備のプロバイダーであるConnected Energy LTD(本社:英国ニューカッスル市、代表:Matthew Lumsden、以下「CE社」)に出資参画しました。本件は、欧州住友商事におけるR&D投資支援制度(注1)を通じたスタートアップ投資です。
近年、普及のめざましい再生可能エネルギーは、環境負荷の低減に寄与する一方で、出力が安定しないために送配電システムへの負荷が課題となっています。今後は、多様な分散型電源を組み合わせ、柔軟性の高い電力ネットワークを構築する必要性が高まるとされており、電力貯蔵も可能にする蓄電設備に大きな期待が寄せられています。蓄電設備は、非常時のバックアップのみならず、ピーク電力削減などによりコストを低減させ、更にアンシラリーサービス(注2)による電力需給の安定化で、蓄電設備の購入者へ新たな価値を提供します。
CE社は、EVバッテリーを二次利用し、産業用大型蓄電池を安価に製造するスタートアップ企業です。CE社の産業用大型蓄電池は、欧州ではEV充電設備、再生可能エネルギー発電所等11箇所の現場に導入されています。CE社は、EVバッテリーの二次利用の可能性を広げることで自動車業界に貢献するとともに、電力業界の抱える課題を解決します。
住友商事グループは、従来からEVの幅広い価値に着目し、EVバッテリーの二次利用の多様化に努めています。CE社への出資を通じて、自動車産業とインフラ産業にまたがる新たな領域でのビジネス創出を加速させていきます。また、今後も革新的な技術を保有する企業への出資を通じて、社会のニーズの変化を捉え、世界の産業発展に寄与していきます。
(注1)欧州住友商事におけるR&D投資支援制度:欧州におけるイノベーション(革新技術・サービス・ビジネスモデル)の担い手であるスタートアップ企業に対して、機動力を持った出資を実行すべく、2018年1月に導入した社内制度。
(注2)アンシラリーサービス:周波数制御、需給バランス調整、系統運用など、供給電力の品質を調整するもの。
<参考資料>
■会社概要 | ||
会 社 名 | : | Connected Energy LTD |
所 在 地 | : | 英国 ニューカッスル市 |
事業概要 | : | Large-scale stationary storage system provider utilizing 2nd Life EV Battery |
主要株主 | : | ENGIE New Ventures、Macquarie 他 |
設 立 年 | : | 2010年 |
従業員数 | : | 約20名 |
■CE社製品
■住友商事のマテリアリティ(重要課題)
住友商事グループは『社会とともに持続的に成長するための6つのマテリアリティ(重要課題)』を、事業戦略の策定や個々のビジネスの意思決定プロセスにおける重要な要素と位置付け、事業活動を通じて課題を解決することで持続的な成長を図っていきます。本事業は、特に「地球環境との共生」、「地域と産業の発展への貢献」、「快適で心躍る暮らしの基盤づくり」および「多様なアクセスの構築」に資する事業です。
- 本件に関する問い合わせ先
- 住友商事株式会社 広報部 コミュニケーションチーム
- お問い合わせフォーム