2019年07月11日
住友商事株式会社
米州住友商事会社

電力取引プラットフォームを構築するLO3 Energy Inc.への出資参画について

住友商事株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員CEO:兵頭 誠之、以下「住友商事」)および米州住友商事会社(本社:米国ニューヨーク州、代表:中島正樹)(以下総称して「住友商事グループ」)は、ブロックチェーン技術を用いたPeer-to-Peer(注1、以下「P2P」)による電力取引プラットフォームを構築・運営するLO3 Energy Inc.(本社:米国オレゴン州、以下「LO3 Energy社」)に出資参画(以下「本参画」)しました。

電力業界では、近年の再生可能エネルギーおよび蓄電池の急速な普及拡大に伴い、クリーン電力を地域で効率的に利用する分散型エネルギーの社会が訪れるといわれています。既に先進国を中心に、太陽光発電システムを中心とした分散型電源の導入が家庭や企業で急速に進んでおり、分散型電源を所有するプロシューマー(注2)が余剰電力を柔軟に取引できるプラットフォームへのニーズは、今後ますます増加することが期待されます。

LO3 Energy社はブロックチェーン技術を電力取引へ応用することで、P2P電力取引プラットフォームを世界に先駆けて構築しました。LO3 Energy社が提供するスマートメーターとモバイルアプリケーションを通じて、個人間で電力の売買をリアルタイムで実施することが可能となり、電力消費者の電力調達の最適化を実現します。また、LO3 Energy社は、世界初のP2P電力取引の事例となったブルックリン・マイクログリッド開設以降、現在も米州、欧州、豪州などの先進国を中心に複数の実証プロジェクトを計画・実施しています。

住友商事は2018年10月に、インフラ事業部門 電力インフラ事業本部傘下に「Team New Frontier」(記事リンク)を立ち上げ、電力ビジネスにおける新領域の開拓を行っています。本参画はTeam New Frontierの活動として、アフリカでSolar Home System事業を展開するM-KOPA Holdings Limitedへの出資に続く第二弾として実施するものです。住友商事グループは、世界中で取り組んできた電力ビジネスの知見・ノウハウと、グローバルでの強固なネットワーク・プレゼンスを生かし、LO3 Energy社のさらなる成長を後押しします。また、LO3 Energy社とともに環境負荷の低い分散型電源の普及を促進することで、クリーンな循環型地域社会の実現に貢献します。


(注1)不特定多数の端末がサーバーを介さず、端末同士で直接通信することを特徴とする通信方式。
(注2)生産者(Producer)と消費者(Consumer)を組み合わせた造語。住宅や企業に設置された発電設備により発電された電力を自家消費し、余剰電力を他者へ売る生産消費者を指す。

 

<参考資料>

■LO3 Energy社の会社概要
会 社 名 : LO3 Energy Inc.
所 在 地 : 1300 NW Northrup St, 3rd Floor Portland, OR 97209
C E O : Lawrence Orsini
設 立 年 : 2012年
事業概要 : ブロックチェーン技術を用いた電力取引を可能にするプラットフォームの構築・運営
ホームページ : https://lo3energy.com/

 

■住友商事のマテリアリティ(重要課題)
住友商事グループは『社会とともに持続的に成長するための6つのマテリアリティ(重要課題)』を、事業戦略の策定や個々のビジネスの意思決定プロセスにおける重要な要素と位置付け、事業活動を通じて課題を解決することで持続的な成長を図っていきます。本事業は、特に「地域環境との共生」「地域と産業の発展への貢献」および「快適で心躍る暮らしの基礎づくり」に資する事業です。
 

 

本件に関する問い合わせ先
住友商事株式会社 広報部 コミュニケーションチーム
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