2023年01月23日

ナイルワークスによる第三者割当増資の追加引き受けについて~ヤマハ発動機との連携を通じて更なる機能向上を目指す~

住友商事は、農業用ドローンの設計・製造・販売を手掛けるナイルワークスの第三者割当増資を引き受けました。本出資によりナイルワークスとの協業をさらに加速させ、農業用ドローンをはじめとするDXを活用した農業関連事業の展開を通じて、日本の農業が抱える課題解決に貢献していきます。また、新たな戦略パートナーとなるヤマハ発動機の本ラウンドへの出資参画を通じ、農業用ドローンの機体設計や操作性の更なる向上を図り、市場でのプレゼンスを確立すべく、連携していきます。

日本の農業が抱える課題をテクノロジーで解決する

近年、少子高齢化などを背景に、農業人口の減少や後継者不足が進んでいます。また、農地の集約により一部農家の大規模化が進むなど、日本の農業を取り巻く環境は大きな転換点を迎えています。このような流れの中で、ますます求められているのが、ドローンやロボット、ICTなどを活用した農作業の省力化や、品質管理の効率化です。2025年には、アグリテックと呼ばれるテクノロジーを駆使した農業の国内市場規模は約1,800億円、農業用ドローンの国内市場規模は約940億円と、著しい成長が予測されています。

ナイルワークスで現在開発中の次期機体

ナイルワークスは、「農業が抱える課題をテクノロジーによって解決したい」という思いから2015年に設立されたスタートアップです。「空からの精密農業」を実現するために、完全自動飛行が可能な農業用ドローンやドローンに搭載した専用カメラによる生育診断を始めとした農業データの集約・解析を行うデジタルプラットフォームの開発を推進しています。なかでも、同社が提供するドローンは、特別な操縦スキルが不要で、誰が作業しても同じ精度で散布が可能な点や、散布と同時にリアルタイムに生育状況のデータが把握できる点など、高い技術が評価されています。

「農業を変える、創っていく」ことを目指す住友商事

住友商事は、2017年にナイルワークスに出資して以来、同社との協業を進めてきました。2018年には、JAみやぎ登米と、JAみやぎ登米管内における先端農業に関する戦略的提携を締結し、ナイルワークスの農業用ドローンを用いた農薬散布・生育診断に関する実証を実施しました。

住友商事は、昨年4月より農業畜産分野におけるイノベーション事業の開発に取り組む新組織を立ち上げ、スマートファーミング(農業DX・精密農業)、クリーンファーミング(低環境負荷農業)、次世代型食料生産の構築をテーマに掲げています。本出資後も、住友商事はグローバルかつ幅広い業界から蓄積したノウハウを活用し、ナイルワークスのさらなる成長を促進します。スマートファーミング分野では、ナイルワークスが開発した圃場管理・病害診断システムを活かし、資材販売会社、農作業受託会社、食品加工会社や酒造会社などと幅広く連携しながら、農家支援サービスの展開を図ります。

住友商事は、ナイルワークスとの協業を通して、農業の負担や工数をできる限り減らし、農業従事者が安全で美味しい作物を低コスト・低環境負荷で生産出来る仕組みをつくることで、日本の農業が抱える課題の解決に貢献していきます。

ナイルワークス概要

設立 2015年1月
所在地 〒101-0054 東京都千代田区神田錦町1-4-3 神田スクエアフロント2F
代表者 代表取締役社長 小嶋 康弘
事業内容 農業用ドローンの開発、製造、販売 デジタル農業・農業DXにおける技術開発、サービス提供
URL https://www.nileworks.co.jp


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