2023年04月07日
グラフェン添加プラスチック原料の日本向け独占販売代理店契約について
住友商事は、Gerdau Graphene(ゲルダウ グラフェン)とグラフェンを添加したプラスチック原料(ポリエチレン/ポリプロピレン樹脂)の日本向け独占販売代理店契約を締結しました。今後、Gerdau Grapheneが製造するグラフェン強化型樹脂の日本向けマーケティングおよび販売を進めていきます。
グラフェンは、強度・硬度が高い、非常に薄い、電気伝導度が高いなどの素材特性から、さまざまな分野での応用が期待されている極薄膜の高機能材料ですが、製造工程における品位(薄さ)コントロールの難しさや、樹脂など素材への混入に高い技術が必要となることが実用化に向けた課題と言われています。
Gerdau Grapheneは、グラフェンの特性を活かしたさまざまな商品の研究・開発を行っており、今般、独自の品位コントロールおよび分散技術により、世界に先駆け、グラフェンの汎用プラスチックへの応用・製品化を実現しました。なお、Gerdau Grapheneは、米州最大の条鋼製鉄メーカーであるGerdauのグループ会社で、住友商事とGerdauグループは主に鉄鋼事業で長年に渡りパートナーシップを構築しています。
ポリエチレンおよびポリプロピレン樹脂は、自動車用部品から家電部品、包装フィルム、医療機器、日用品、食品容器と、日常使用する多くの製品に用いられるプラスチック素材の原料ですが、Gerdau Grapheneの製造するグラフェン強化型樹脂を少量添加することで、その機械的特性および熱的特性を高めるとともにプラスチックの肉薄化が可能となります。Gerdau Grapheneによると、プラスチックフィルムを従来と同等以上の強度で25%薄くできること、また、プラスチックフィルムが薄くなることで生産性が7%向上することが確認されています。プラスチック製品の原料であるポリエチレン/ポリプロピレンの消費量を低減することで、原油から精製されるナフサの消費量を抑制します。

住友商事は、2050年の事業活動のカーボンニュートラル化を目指し、CO2排出量の削減に向けた事業開発に多角的に取り組んでいます。炭素の持つさまざまな機能や価値を追求し、住友商事グループの幅広い産業・分野におけるネットワークを通じて、新素材の世の中への普及を図り、気候変動緩和の実現、ならびに持続可能な社会の構築に貢献していきます。

グラフェンとは
天然黒鉛を原料とし、地球上で最も強い物質とされるグラフェンは、厚さ約0.3ナノメートルの炭素原子が高密度に結合した層が1~10層程度積層されたシート状の物質。
プラスチック原料などと混ぜることでその高い素材特性をプラスチックに付加できるのみならず、風化や酸化の防止、紫外線からの保護、電気・熱伝導性の向上などが期待される2004年に発見された新素材。

グラフェンとは
天然黒鉛を原料とし、地球上で最も強い物質とされるグラフェンは、厚さ約0.3ナノメートルの炭素原子が高密度に結合した層が1~10層程度積層されたシート状の物質。
プラスチック原料などと混ぜることでその高い素材特性をプラスチックに付加できるのみならず、風化や酸化の防止、紫外線からの保護、電気・熱伝導性の向上などが期待される2004年に発見された新素材。
会社概要
会社名 | : | Gerdau Graphene(ゲルダウ グラフェン) |
会社名 | : | Gerdau Graphene (ゲルダウ グラフェン) |
本社所在地 | : | ブラジル サンパウロ州 |
代表者 | : | 代表取締役社長CEO / Alexandre de Toledo Corrêa |
代表者 | : | 代表取締役社長CEO / Alexandre de Toledo Corrêa |
設立 | : | 2021年 |
事業内容 | : | グラフェン関連商品の開発・販売 |