2024年03月25日
住友商事株式会社

フィリピンで金融包摂型フィンテックサービスを提供するスタートアップGlobal Mobility Service社と提携開始

住友商事はグループ会社であるSumisho Motor Finance Corporation(以下「SMF」)を通じて、いわゆるギグワーカーと呼ばれる個人事業主に似た労働形態の比較的低与信層の方に向けた金融包括型フィンテックを提供するスタートアップGlobal Mobility Service Philippines, Inc(以下「GMS」)との提携(以下「本提携」)を開始します。具体的には、フィリピンのドライバー連合であるTricycle Operators and Drivers Association所属のドライバーに対してSMFが車両購入資金を拠出し、GMSがドライバーの就業支援を行います。

フィリピンの訪問者数は2023年9月末に400万人を超え、観光だけではなくビジネス目的の来訪者も増加傾向にあります。それに伴い現地では交通機能を支えるドライバー不足が喫緊の課題です。日本のドライバーはタクシー会社や運送業者に所属し運転業務を行うことが一般的である一方で、フィリピンのドライバーはギグワーカーとして働くことが主流です。そのため、ドライバー業を始める際には、まず自費で車両を購入する必要がありますが、フィリピンのドライバーの中には低所得の方々も多く、車両購入のローン審査が通らず仕事を得ることができないという貧困の連鎖が発生しています。
SMFは、フィリピンの二輪専業ファイナンスで、業界第一位のシェアを誇り、約15年にわたって車両購入資金の融資を行ってきました。

提携先であるGMSは、GPSを使った位置情報の取得や、内蔵のセンサー類駆使した車両情報センシング、そしてモビリティの遠隔起動制御を可能とするIoT端末「MCCS」とデータを価値化する「MSPF」を独自開発しました。これにより、日次でのドライバー運行情報、走行距離、運転状況等情報のモニタリングを始めとしたFinTechサービスを提供しており、世界で述べ3万台の出荷実績を持ちます。

SMFとGMSは、フィリピンにおける輸送能力向上と比較的低与信層の方々の就業機会創出を実現し、社会課題の解決を目指すために本提携に至りました。
住友商事、そしてSMFは本提携を通して、従来与信が難しかったギグワーカーへの融資を推進すると共に、フィリピンにおけるドライバーの就業支援を行っていきます。

Global Mobility Serviceのロゴ・シンボルマーク、MCCS、MSPFはGlobal Mobility Service株式会社の登録商標です。


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