2020年08月05日
住友商事株式会社
3Dプリンティング製品製造企業 Sintavia社への追加出資について
住友商事株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員CEO:兵頭 誠之)は、米州住友商事会社(本社:米国ニューヨーク州、代表:中島 正樹)(以下、2社を総称して「住友商事グループ」)を通じて、金属系材料を用いた3Dプリンティング(積層造形)技術を持つSintavia,LLC.(以下「Sintavia社」)に追加出資しました。
3Dプリンティングは、複雑な形状の造形が可能であることなどを背景に多様な産業向けに実用化が進んでおり、特に機械部品の製造においては、部品の軽量化や開発期間の短縮を実現するものとして期待されています。部品の設計データを元に3Dプリンターから直接製造するため、消費地に近い拠点でのオンデマンド生産が可能であることから、コロナ禍での製品供給体制の強化への貢献が見込まれます。また、環境への配慮が求められる航空宇宙産業などで、製造過程での材料の廃棄量の少なさから注目されている技術です。
Sintavia社は、金属系材料による3Dプリンティング技術を保有し、特に航空宇宙業界向けに強みを持つ会社です。製品設計、粉末試験、部品造形、機械加工、熱処理、品質検査などの製造工程を全て自社で完結できます。また、航空宇宙業界において高い品質管理能力が求められる国際特殊工程認証制度(NADCAP)において、レーザー付加製造、電子ビーム付加製造および熱処理の工程認証を取得している数少ない企業であり、航空宇宙産業を始めとする幅広い産業向けに試作品の製造や受注生産を行ってきました。近年では、量産契約の締結も開始するなど、スタートアップ段階を越えて着実に事業を拡大しています。
住友商事グループは、2018年にSintavia社に出資し、日本向けの代理店として試作品の開発や事業会社とのシナジー創出に取り組んできました。具体的には、米国Collins Aerospace社との合弁会社であるHamilton Sundstrand Space Systems International社においては、Sintavia社が造形した部品を活用し、宇宙事業用製品の製造を開始しています。Sintavia社は航空宇宙産業向けの事業をさらに拡大する方針であり、住友商事グループは協業を通じてより大きなシナジー創出が見込めることから、今回の追加出資を決定しました。今後も住友商事グループの幅広い顧客網や事業ポートフォリオを活用して、Sintavia社のさらなる成長に貢献するとともに、航空宇宙業界を中心にさまざまな産業の顧客へ、より一層の価値を提供していきます。
<参考資料>
■会社概要
会社名 | : | Sintavia,LLC. |
所在地 | : | 米国フロリダ州ハリウッド |
事業概要 | : | 金属材料系3Dプリンティング製品の開発・製造・販売 |
設立年 | : | 2012年 |
従業員数 | : | 75名(連結) |
■住友商事のマテリアリティ(重要課題)
住友商事グループは『社会とともに持続的に成長するための6つのマテリアリティ(重要課題)』を、事業戦略の策定や個々のビジネスの意思決定プロセスにおける重要な要素と位置付け、事業活動を通じて課題を解決することで持続的な成長を図っていきます。本事業は、特に「地球環境との共生」および「地域と産業の発展への貢献」およびに資する事業です。
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- 住友商事株式会社 広報部 コミュニケーションチーム
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