2023年01月20日

イスラエルのスタートアップ・Security Mattersと 非鉄金属分野におけるグローバルな総代理店契約を締結~サプライチェーン透明化を通して持続可能な社会の構築に貢献~

住友商事は、分子レベルで物質に個別の目印を付けることが可能な独自技術を有するイスラエルのスタートアップ企業、Security Matters(以下、SMX)と非鉄金属分野におけるグローバルな総代理店契約を締結しました。今後は、サプライチェーン上の原料や製品を追跡することができる同社製品の販売・マーケティングを通して、サプライチェーンの透明化や循環型社会の実現に貢献していきます。

持続可能な調達やサプライチェーン透明化の動きを強める各社

近年、世界では「持続可能な原材料の調達」を求める意識が高まっています。企業が製品を作るためには原材料の調達が必要になりますが、その過程では品質不足だけでなく、資源の枯渇、児童労働、土地の乱開発など、さまざまな環境的・社会的課題が生じる可能性があります。また、サプライチェーンにおけるそれらの課題に対処できていないことで、企業価値が毀損されてしまうリスクも出てきています。

このような背景のもと、世界では製品のトレーサビリティ(生産履歴の追跡)を重視し、サプライチェーンの可視化・透明化を図る動きが強まっています。この生産履歴の見える化により、調達した製品が環境や社会に配慮したものであることの証明が可能となり、安心・安全な製品を顧客に提供できたり、より正確な情報をステークホルダーに開示できたりするようになります。

SMXの独自技術によって金属資源のサプライチェーンに対応

SMXは、2015年にイスラエルで設立された、物質に個別のIDを付与し、それらをブロックチェーン(分散型台帳)上で管理することで、サプライチェーン全体の情報を一元的に管理できる画期的な技術を持つスタートアップです。分子レベルで物質に目印を付与できる独自の特許を保有しているため、対象物の状態(気体・液体・個体)を問わず、すべての物質に対応できる点が強みです。また、ブロックチェーンを使用しているため、第三者による情報の改ざんもありません。

サプライチェーンの透明化が求められる中で、金属資源は製品化される段階で形状が変わってしまうため、他の製品のように原材料の動きを正確に把握・管理することは難しいと言われてきました。しかし、分子レベルで適用可能なSMXの技術を用いることによって、加工などを経て物質の形が変わっても目印を機能させることができるため、金属資源のサプライチェーンの透明化が可能になります。金属資源の生産過程では鉱山労働者の人権問題や乱開発による環境への影響が生じるリスクがありますが、SMXの製品を用いることで、原材料の調達先などを特定・証明できるようになり、より安全で競争力の高い製品を顧客に販売することが可能になります。

ブロックチェーンを用いて非鉄金属の複雑なサプライチェーンを可視化

SMXとの協業を通して持続可能な社会の実現に貢献

住友商事は、非鉄金属分野においてSMXと独占代理店契約を結び、同社製品の販売・マーケティングを行っていきます。具体的には、SMXの製品を用いて非鉄金属の原料となる鉱石や製品などに目印をつけ、サプライチェーン上の生産過程を把握・管理できるサービスを展開していきます。また、SMXの代理店にとどまらず、EV用バッテリーメタルに使用されるニッケル・コバルトのトレーサビリティや銅におけるスクラップ比率の可視化など、当社が取り扱う金属資源にSMXの技術を適用し、サプライチェーンを可視化して製品の差別化を行うことで、当社事業の収益力・競争力向上を目指します。

Security Matters 創業者兼CEO Haggai Alon氏
Security Matters概要
代表 Haggai Alon
所在地 イスラエル
設立 2015年
事業内容 サプライチェーンの可視化技術の開発

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