特別支援学級の生徒にデジタル教育の機会を
MALAYSIA
アジア大洋州住友商事クアラルンプール支店と
マレーシア住友商事は、特別支援学級の生徒のために
パソコンを寄付しました。

地域の特別教育統合プログラムを支援
アジア大洋州住友商事クアラルンプール支店とマレーシア住友商事は、Rentwise社との提携により、「特別教育統合プログラム」を実施しているタマン・クラン・ウタマ国民中等学校に中古パソコン10台を寄付し、コンピュータラボ開設を支援しました。
タマン・クラン・ウタマ国民中等学校は、生徒の65%が「B40カテゴリー」(マレーシアにおける世帯所得が下位40%に属する所得層)に属していることから、今回寄付の対象に選ばれました。この学校には、1世帯当たり80マレーシア・リンギット(約2,400円※)のPTA年会費すら支払えない保護者もいます。教育は、このような貧困と闘うために重要な要素の1つになります。 ※MYR=29.47円(2023年1月16日時点)
100SEED の主な目的は質の高い教育の提供ですが、中古のパソコンを再生して寄付することによって、住友商事グループの6つのマテリアリティ(重要課題)の一部に取り組み、長期目標の達成に微力ながら貢献することができました。例えば、コンピュータの再生は、循環経済の促進と気候変動の緩和に向けて二酸化炭素排出を削減することにつながります。また、生徒たちをデジタルの世界に触れさせ、教育を受ける平等な機会を提供したことは、人権の尊重と教育の促進を意味します。私たちは、今回の活動が、生徒たちの生活水準の向上につながることを願っています。
この学校は、一般生徒だけでなく、特別支援を要する91人の生徒にも教育を提供し、こうした生徒たちが一般生徒と一緒に学べることを目指すプログラムを1998年1月から実施しています。
特別支援を要する生徒には、ダウン症、自閉症、知的障がい、学習遅進、聴覚障がい、身体障がいなどの子どもたちが含まれています。彼らは、マルチメディア学習に関する方針などの学習プランに従って、学科の科目を勉強したり、技能を学んだりしています。一般生徒と同様に課外活動やスポーツにも積極的に取り組み、なかには情報技術に関する賞を受賞した生徒もいます。

コンピュータラボ開設式典でのテープカットの様子(2022年7月)
子どもたちに新たな可能性を!
2022年7月28日、コンピュータラボ開設を祝して、マレーシア住友商事の堀口社長など3人のメンバーがこの学校を訪問し、テープカットを行ったあと、教室を回って生徒と話をしました。校長先生からは、パソコンの寄付に大変驚き感動したというコメントを伺うことができました。この学校は最近、全国レベルで「デジタルスクール」に指定されたこともあり、校長先生を含め、職員一同でIT設備を更に強化し、生徒たちの潜在能力や才能を育んでいきたいとのことでした。

コンピュータラボで住友商事が寄付したパソコンを操作し、「マイドリームデジタルレゴ」の設計という課題に取り組む特別支援学級の生徒たち
与えられるより与えよ!
活動社員の声:
支援先の学校に到着したとき、子どもたちと先生方のにこやかな笑顔に出迎えられ、とても嬉しかったのを覚えています。
タマン・クラン・ウタマ国民中等学校は、最新の教育ニーズに基づき、特別支援を要する生徒向けのWebシラバスを拡充しています。当社が寄贈したパソコンが、同校の効果的な学習を後押しするツールとなることを心から願っています。
今回の学校訪問では、特別支援学級の生徒たちが適切な指導のもとで学ぶ姿や、コンピュータを使ったり、料理をしたりするのを見ることができました。こうした生徒たちは社会に溶け込み、与えられた機会を活かして立派な社会人へと成長していくでしょう。微力ながらも社会に恩返しができたこと、特に子供たちの教育に貢献できたことは、感動的な体験でした。

マレーシア住友商事会社社長 堀口勝人

コンピュータで作品を設計中の特別支援学級の生徒たちを熱心に見守る住商メンバー