コロナ世代の若者の視野を広げる
- 「Career Day」
GERMANY
ドイツ住友商事のCSRチームは、
地元の学校から17歳の生徒14人をオフィスに招き、
「Career Day」というイベントを開催しました。

生徒の進路選択を応援する
今日、多くの生徒が自身の進路選択に悩まされています。中でも特に悩みを抱えているのが、コロナ禍中で学生生活を送った「コロナ直撃世代」。彼らは3年間、他者と交流して世界を広げるべき重要な時期に自粛を余儀なくされました。この結果、従来の固定労働時間制の企業で働くイメージが上手く持てない生徒もいます。
一方、ドイツでは多くの学校が人員不足に直面しており、教員は多大な負担を強いられています。保護者が学校に対し、生徒が将来社会で働くための支援を希望することは理解できますが、教育現場が逼迫している現状下、教員がその期待に応えることは困難になってきています。
こうした状況に鑑み、当社は学校に対する支援の一環として、生徒の視野を広げ、実際の職場環境に触れてもらうことを目的とした「Career Day」をオフィスで開催することにしました。
住商の知見を次世代に共有する
当日はコロナ禍で3年ぶりの生徒たちの訪問を心待ちにしており、オフィスは活気にあふれていました。多くの社員が有志で参加し、プレゼンターやオフィスツアーのガイド、調理補助などを務めました。
受付で生徒を迎えた後、3階の会議室で講義からスタート。各事業部の社員がそれぞれの部署や社内での役割、業務内容について説明し、人事部は面接の際に注意すべき点などについて説明しました。今回はバイリンガルスクールの生徒が対象となったため、講義はすべて英語で行い、簡潔明瞭に説明するよう心がけました。また、当社のデュアルシステム*の実習生が自身の経験を踏まえ仕事と学業の両立について語ったほか、同システムの概要を説明しました。
*「デュアルシステム」は企業でのOJTと学校での座学を組み合わせたドイツの職業訓練制度。

洋上風力発電について説明するインフラ事業部門の社員
後半はツアーを実施し、私たちが働いているオフィスを見学してもらいました。その後、食堂で今回のイベントで学んだ知識を試すクイズを出題し、正答数が多かった上位3名に賞品を贈呈。最後に、日本料理とドイツ料理の多国籍ランチ会を開催し、生徒たちは社員と親睦を深めました。

オフィスライフを説明しながら案内する非鉄部門の社員
活動に関わった社員から
生徒たちはクイズに熱心に参加してくれ、その中の一人が住友商事で実習を検討していると聞き、大変励みになりました。教師の方からもイベントを年2回の開催にしてはどうかという提案があり、全体として非常に好意的に受け入れていただいた印象です。
現在はイベント後のアンケートを参考に、昨年に引き続き「Career Day」やその他のイベントを企画しています。次世代を担う子どもたちのために私たちができることは、まだたくさんあるはずです!