資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応(2024年7月24日更新)
現状分析
- 当社は、前中期経営計画「SHIFT 2023」(2021年4月~2024年3月)に掲げた各施策の実行を通じて、基礎的な収益力を向上させるとともに、低採算事業からの撤退や、課題事業の損失処理を実施し、下方耐性を強化しました。こうした取り組みを通じて、前中計期間における平均ROEは約14%となりました。
- 株主資本コストについては、様々な算出方法がありますが、現状では、ROE12%以上を継続的に達成出来れば株主資本コストを上回り、付加価値を創出することになると考えております。
- 当社株価については、2023年度を通じて上昇基調を維持し、2024年度第1四半期のPBRは1倍超で推移しております。
取組方針
- 当社は、現行の中期経営計画2026(2024年4月~2027年3月)で掲げた事業ポートフォリオ変革の加速により、ROE12%以上を継続し、持続的な企業価値向上を目指して取り組むことで、PBRの更なる改善にも繋げて参ります。
- 具体的には、事業別ROIC・WACC*を活用しながら、経営資源を、強み・競争優位のある成長事業に重点的に配分することで、収益力を高めることに加え、低採算事業の入替を含めた事業の再構築を推し進めることで、収益の安定性を着実に向上させて参ります。
- このような取り組みを円滑に遂行するために、戦略事業単位(SBU: Strategic Business Unit)で組織体制を再編し、適時・的確な意思決定を行うために経営会議の体制を見直しました。
- 株主還元は、「SHIFT 2023」を通じた基礎的な収益力の向上、継続的な財務基盤の強化、持続的成長のための投資資金の確保などを総合的に勘案し、2024年度から総還元性向を40%以上として、累進配当及び柔軟かつ機動的な自己株式取得を実施する方針としました。引き続き、財務健全性を維持しながら、株主還元と成長投資に対し、持続的な企業価値向上の観点から経営資源を適切に配分して参ります。
- また、これらの取り組みについて、その実績や内容を十分にご理解頂けるよう、開示を充実し、市場参加者の皆様との建設的な対話に努めて参ります。
* ROIC:投下資本利益率、WACC:加重平均資本コスト