グローバル事例

交通インフラ構築と経済発展を下支えする
建設機械のトレード事業

グローバル

トレードから始まった当社の建設機械事業

住友商事の建設機械事業は、日本製建設機械を海外の代理店やユーザーに輸出するトレードからスタートしました。

1970年代以降、自社ファイナンスのみならず、日本政府の無償・有償案件、日本の公的および民間金融機関と協同で組成した融資なども活用し、トレード事業を推進。当社はこれらの事業を通して培った知見・ノウハウ・経験を基に、数多くの建設機械をアフリカ、アジア、中東、CISなどに納入し、各国の社会インフラの基盤となる道路や橋、住宅建設、農地整備などに貢献してきました。

1970年代以降世界各国へ数多くの建設機械を納入し、社会的インフラ基盤の構築に貢献

ウガンダ初の日本製建設機械、大規模購入プロジェクト

アフリカ東部に位置する内陸国のウガンダ共和国は、日本の本州とほぼ同じ国土面積に約3,800万人が暮らし、うち農村人口が80パーセント、主たる産業は農業でGDPの40パーセント、輸出の80パーセントを占めています。

同国政府は貧困削減など社会課題の解決を目的とした経済成長を図っており、中でも農産物を中心とした輸出品の多様化、付加価値向上に注力しています。そのため、同国政府は国内で生産された農産物を国内外市場に安全かつ迅速に流通・販売するため、地方道路建設を最重要政策の一つとしており、その実現に必要な機械、車両の調達を計画してきました。

ウガンダ国内には未舗装道路が多く、降雨の際は車両での通行が困難になる場所もある

長年の経験、ノウハウ、実績の蓄積による契約実現

ウガンダ政府より道路建設・整備プロジェクト用の建機、車両第三次買付けの大口引き合いが出されたのは2014年です。

これに対し当社は、アフリカでの数十年にわたるさまざまな輸出販売ビジネスの経験を踏まえ、顧客視点に立ったファイナンス・スキームを提案。翌年9月にウガンダ政府土木事業・運輸省と各種建機約650台、車両約500台に上る大型購入契約を締結しました。18年5月に全機が計画通り配備され、稼働を開始しています。

ウガンダ首都カンパラに納入された日本製建機

地域と産業の発展への貢献

当社が納入する建機が計画通りウガンダ国内の道路網整備に利用され、農産物の国内外流通が活性化すること、そして、こうして同国の交通インフラを下支えし、経済発展に寄与するプラットフォームづくりに貢献することが、地域社会と共に成長・発展する好循環を生み出します。

建機や部品を販売するだけではなく、各メーカーの協力を得ながら、納入後に問題なく稼働を続けられるような部品供給、アフターサービスを行うとともに、現場オペレーターの運転教育訓練、彼らを教育する現地トレーナーの人材育成なども含めたソフト面でのさまざまな支援により、初めて同国の発展に寄与できるものと考えています。

納入後の大規模な職業訓練プログラムを経て、現在はウガンダ政府にて日本政府の国際機関連携無償資金を活用し、UNIDO(国際連合工業開発機関)の主導の下、持続的なオペレーター教育を可能にするためのオペレータートレーニングセンターを建設しています。

当社は北米、欧州、CIS、中国、中東および東南アジアで建設機械の販売・サービスを行う代理店事業を展開し、日本・北米などでは総合建機レンタル事業を積極的に推進しています。

ウガンダのケースのようなトレードも引き続き重要事業と位置付け、中長期的視点で成長ポテンシャルが高いと見込まれているサブサハラ地域をはじめとした新興国地域でトレード事業の機会を模索していきます。

客先に納入した整地などに使用されるモーターグレーダーで、現地オペレーターのトレーニングも開始している

2023年02月掲載

キーワード

  • 欧州
  • CIS
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  • 機械
  • 輸送機・建機グループ

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