グローバル事例

「南アジアのデトロイト」チェンナイで展開する
オリジンズ・チェンナイ工業団地

広報パーソン探訪記

報道チーム渡辺 ひかり

2017年入社。現在、広報部報道チームでインフラ事業部門、生活資材・不動産事業部門を担当。筆者は最近はまっているのは電子レンジで簡単につくれるカップトッポギ。想像以上に辛く、早くも夏バテ気味の体に効率よくエネルギーを与えてくれる。手軽につくれて本当においしいので、辛いもの好きにはぜひお勧めしたい。

世界第2位の人口を抱えるインド。南アジアに位置する同国は、近年年率7パーセント台の高経済成長を維持しており、有望な事業展開先として外資企業の進出が加速している。

2019年4月、オリジンズ・マヒンドラワールドシティノースチェンナイ工業団地(以下、オリジンズ・チェンナイ)の開所式を実施した。オリジンズ・チェンナイは、マヒンドラワールドシティデベロッパーズと住友商事が、インドのタミルナドゥ州チェンナイ近郊で開発を進めてきた工業団地である。今回、オリジンズ・チェンナイの開所式を取材するため、現地を訪れた。

チェンナイはどんなところ?

インド南部にあるタミルナドゥ州の州都、チェンナイ。人口約900万人、インド四大都市の一つで、1996年まではマドラスと呼ばれていた。インドで3番目に大きいチェンナイ港は東南アジアに面した良港で、古くから港町として栄えてきた。南インドの玄関口とも呼ばれ、南インド経済において重要な役割を担っている。また、チェンナイは世界四大文明の一つ「インダス文明」を築いたといわれているドラヴィダ系タミル人が人口の9割近くを占める場所でもあり、独自の文化を構築し、数多くの遺跡を保有している。歴史が深く、のんびりした雰囲気をもつ街だ。

チェンナイ空港に到着し、外に出ると暖かい空気に包まれた。周囲を見渡すと、道路がしっかりと舗装され、多くの車が走っていることに驚いた。まるでパズルのように、何台もの車が道路を隙間なく走っている。インドはインフラが未整備というイメージをもっていたが、モータリゼーション化が進んでいるようだ。そんなインドのチェンナイで当社が展開する工業団地について、紹介したい。

貿易港として稼働するチェンナイ港。取扱量は年間約155万TEU(20 フィートコンテナ換算)
南インドの特徴的なドラヴィダ様式の寺院「カパレーシュワラ寺院」

「ご契約いただいた時が、お付き合いの始まり」をモットーに

チェンナイ市中心部から北上すること約1時間、オリジンズ・チェンナイに到着した。ゲートをくぐると広大な敷地が広がっていた。開発面積は最大約260ヘクタール、東京ドーム約55個分に相当する。2015年5月にパートナーであるマヒンドラワールドシティデベロッパーズと合弁契約を締結し、工業団地の開発・販売・運営をする合弁会社マヒンドラ工業団地チェンナイを設立。17年6月より造成工事を行い、このたび約107ヘクタールの第一期先行開発区画のうち、約半分が完了し、操業を開始した。

現地駐在員の羽田亨は「インドは日系製造業の事業展開国として有望視されており、既にASEANに進出する企業にとって、次なる進出先として関心が高い」と語る。チェンナイは他地域と比較し、東南アジアやアフリカとの接続性に強みをもち、周辺国への輸出拠点として注目されている。オリジンズ・チェンナイは、チェンナイ港やカトゥパリ港、カマラジャル港などの貿易港に近い好立地だ。貿易港とチェンナイ南北の産業クラスター(※)をつなぐべく、周辺道路の整備が進んでおり、よりオリジンズ・チェンナイへのアクセスも容易になる。また、浄水プラント、下水プラント、変電所などのインフラ網の整備も進み、高品質で安定した電力や水の供給も実現する見通しだ。

「ご契約いただいた時が、お付き合いの始まり」。筆者はこの海外工業団地事業のモットーが好きだ。インドにおいても、ものづくりを総合的、継続的にサポートすることにより、進出企業と地元社会に貢献することが期待される。

※ 産業クラスター:新事業が次々と生み出されるような事業環境を整備することによって、競争優位をもつ産業が核となって広域的な産業集積が進む状態のこと。

正面ゲートにあるオリジンズ・チェンナイの看板
入居企業であるヤンマーの敷地。産業用ディーゼルエンジンを製造する工場を建設予定

操業開始を祝う開所式

オリジンズ・チェンナイの開所式には、州政府関係者や在インド日本国大使館関係者、および入居企業関係者などが来場した。総勢約100人が集まり、オリジンズ・チェンナイの操業開始を祝った。開所式は、インド舞踊のパフォーマンスから始まり、関係者あいさつ、フォトセッションなどを実施。また、フッ素樹脂電線などを手掛ける日星電気の入居が発表された。2008年頃から事業検討をしていたものが、ようやく操業開始を迎え、その節目に立ち会えたことが心から幸運に思えた。

筆者は今回、初めて工業団地に訪れたが、広大な敷地面積に圧倒された。見渡す限りの青い空の下に、工業団地の敷地が広がっている。まだ第一期の造成工事が完了したばかりで土地はほとんど更地であったが、数年後、この場所はどのように変貌を遂げるのだろうか。多くの工場が建ち並び、インフラも整備され、多くの人でにぎわうオリジンズ・チェンナイを想像すると胸が高鳴る。

開所式であいさつするインフラ事業部門長の秋元勉

(おまけ)広報パーソンチェンナイ探訪記

赤や青、緑に黄色など色とりどりの衣装を着て踊るインド舞踊を見て、ふと、なぜ催しとしてダンスパフォーマンスが企画されたのか気になった。調べてみると、インドにおいて踊りは重要な意味をもっていることがわかった。多言語国家であるインドの公用語はヒンディー語だが、話者は4割程度であり、州によってさまざまな言語が使用されている。インド国内といえども言葉の壁があるため、踊りで感情を表現し、相手に伝える手法が古くからとられてきたようだ。

火、水、風など自然をテーマにしたダンスパフォーマンス

2019年06月掲載

キーワード

  • インフラ事業
  • アジア・大洋州

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