社会のカーボン
ニュートラル化への貢献

当社グループではマテリアリティ「気候変動問題を克服する」の長期目標として「社会のカーボンニュートラル化への貢献」を設定し、世の中の脱炭素・低炭素化に資する事業を広く手掛けています。本ページでは、2021年の設立以降、社内横断的にエネルギー・脱炭素ビジネスの創出を牽引してきたエネルギーイノベーション・イニシアチブ(以下、EII)の中長期の戦略・取り組みをSBU(Strategic Business Unit)長のインタビューを通してお伝えします。また、2024年度から開始した中期経営計画2026においてもGX(グリーントランスフォーメーション)を推進していますので、当該期間に進捗している主なGX案件についてもご紹介いたします。

「社会のカーボンニュートラル化への貢献」を
牽引するEIIの攻めの取り組み

当社エネルギートランスフォーメーショングループの北島EII SBU長のインタビューを通して、マテリアリティの長期目標である「社会のカーボンニュートラル化への貢献」を牽引するEIIの取り組みを紹介します。
EIIでは、各営業ユニットにて重点3分野を通して、社会のカーボンニュートラル化に資する新たなビジネス創出を推進しています。さらに、産業横断連携・開発ユニットが全社の横串機能を担い、バリューチェーン全体を俯瞰した全体戦略策定に向けた組織間連携を推進することでも新事業の創出を目指しています。

新たな事業開発においては、以下図で示されているように、各事業を市場熟成度や技術レベル、マネタイズモデルの確立状況、制度や規制含めた外部環境などをもとに、3つのステージに分けています。ステージごとに現時点で取り組むべきこと・取り組めることを明確化し、着実に実行することで、ビジネス創出に向けた歩みを進めています。

「新たなエネルギーマネジメントビジネスの創出」に向けた成長ストーリー

組織間連携においては、社会が有するテーマを切り口とし、社内の関係SBUを洗い出し、連携を促進し、アジャイルに事業化・組織最適化などを進めています。

ビジネスの種は現場にある。営業グループとの連携で「脱炭素」から新たな収益の柱を

「気候変動」は人類が直面している大きな課題です。だからこそ、この大きな課題を解決することで新しいビジネスをつくっていけるチャンスがあるのではないか。そのような思いのもと、2021年4月、EIIが設立されました。これまで各営業部門が独自に行っていた脱炭素化に向けた取り組みに横串を刺し、全社一体となってビジネス化を図る。さらに当社の将来的な新しい収益の柱をつくることを目指す組織です。

EIIでは重点3分野として「カーボンフリーエネルギーの開発・展開」「新たな電力・エネルギーサービスの拡大」「カーボンマネジメント」を掲げています。これらの中には、すでにビジネス化され今後の大きな飛躍が期待される大型蓄電事業や再エネ関連ビジネスから、実用化に向けて動き始めたばかりのフュージョン(核融合)エネルギー(※1)まで、収益化への時間が短いものから中長期のものまでさまざまあります。そこで私たちは各プロジェクトを「探検家」「開拓者」「成長・拡大/再構築」の3つのステージに分け、今取り組むべきことを明確にし、それぞれの立場で成果を挙げていくことを目指しています。短中期で利益を上げるプロジェクトと、すぐに成果は現れなくても未来のために粘り強く試行錯誤を重ねる分野、どちらも大切ですので、おのおのが求められている時間軸をしっかりと意識しながら取り組むことが重要です。

  • ※1 水素などの軽い原子核同士を融合させ、ヘリウムのような別の少し大きな原子核となる際に、大量のエネルギーを放出する反応をフュージョン反応という。熱エネルギーを用いた発電技術は、GHGを排出せず、燃料供給も安定していることから、原子力や火力に代わる基幹エネルギー源として期待されている。

EII発足時、社内に散らばる知見やリソースを集約して事業化・組織化することを目指し「組織間連携プラットフォーム」を組成しました。その成果として、EIIがなかったら生まれていなかったようなプロジェクトも誕生しています。例えば、それまでカーボンクレジットの重要性は全社で認識されていたものの会社としての方針や戦略が明確ではありませんでした。組織間連携プラットフォームからスタートした「カーボンソリューション事業ユニット」では、クレジットに取り組む際の戦略と社内ルールを策定した上で、さまざまな営業ユニットと協力しながら実績を積んでいます。カーボンクレジットの活発な売買により市場形成に大きく貢献し、東証のカーボンクレジット市場において実施されているマーケットメイカー制度(※2)において、二年連続でベストマーケットメイカーとして表彰されています。さらに海外のマングローブ植林に由来するカーボンクレジットの創出にも挑戦しています。

  • ※2 金融市場において、証券取引所から資格を得たマーケットメイカーが継続的に売買の気配(価格および数量)を提示することで、市場参加者の注文に対して約定を保証し、市場全体の取引量の安定化を目指す制度。

気候変動という大きな課題を解決するための新規事業を創出するには企業や大学、政府機関との連携が不可欠です。そのうえで当社の各SBUが長年築いてきたパートナー企業や外部機関との信頼関係が大きな武器になっています。ビジネスの種となる課題は、お客さまと接している営業現場にこそあります。一人一人が「次世代のビジネスをつくっている」という誇りを持ちながら、これからも各SBUとの協働で「低炭素・脱炭素」に関連するテーマを着実にビジネス化し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していきたいと考えています。

カーボンニュートラル社会の実現に向けたEIIの挑戦について、より詳細なインタビューはこちら。

新規ビジネスの創出でカーボンニュートラルな未来を目指す、エネルギーイノベーション・イニシアチブの挑戦|住友商事

削減貢献量:社会のカーボンニュートラル化への貢献度を定量化

削減貢献量とは、新たな製品・サービスが既存商品を代替することで、世の中から回避された排出量を定量化したものです。当社事業による社会のカーボンニュートラル化への貢献度を可視化する指標として社内の議論に活用しています。脱炭素社会へのトランジションは長期にわたるプロセスであり、その過程では多様な新製品・サービスが必要となります。当社グループは、より低炭素な商品の開発に加え、再生可能エネルギーに不可欠な素材の供給や、市場拡大に向けた取り組みを進めています。
その一例として、以下に再生可能エネルギー事業の運営による2024年度の削減貢献量(ストックベース)を開示します。

貢献内容 ベースライン 算出式 削減貢献量
再生可能エネルギーを
創出することによる
貢献
各国の
エネルギーミックス
発電設備容量[MW/年] ×
年間稼働時間 ×
排出係数[t-CO2/MWh] ×
当社持分⽐率
2,840千t-CO2e

なお、削減貢献量は、当社事業による社会への貢献度を示す参考指標であり、当社グループのGHG排出量を相殺するものではありません。

  • 参考とした主なガイドライン
  • ・GXリーグ 「気候関連の機会における開示・評価の基本指針」(2023)
  • ・WBCSD/WRI 「GHG Protocol Corporate Accounting and Reporting Standard」(2019)
  • ・WBCSD/Net Zero Initiative 「Guidance on Avoided Emissions」(2023)
  • ・経済産業省 「温室効果ガス削減貢献定量化ガイドライン」(2018)

GXで加速する新たな成長

2024年度から始まった中期経営計画2026では、「GXで加速する新たな成長」を掲げ、短期的には強み・競争優位のある事業をGXでさらに強化するとともに、さまざまな産業分野において中長期的に将来の新たな強みをつくるべく取り組んでいます。特に「GHG吸収・固定・利活用」「脱炭素・低炭素エネルギー源への転換」「省エネ・省資源(効率改善)」の3つがGX推進において重要だと考えています。中期経営計画2026における取り組み事例を紹介します。

GHG吸収・固定・利活用

従来型の林産物の供給に加えて、森林のCO2吸収・固定機能に注目し、カーボンクレジットの創出など新たなビジネスにチャレンジしています。また、素材自体が化石原燃料の代替となり得る木材やバイオ素材を、燃料やグリーンケミカルといった川下分野に活用していくことにより、脱炭素社会の実現に貢献してCO2の吸収・固定・利活用に資する新たな商品・事業を開発していくことに取り組んでいます。

熱帯林などよりも多くのCO2を吸収するマングローブ植林を支援し、アフリカ最大級のブルーカーボン創出へ

マダガスカルとモザンビークにて、マングローブ植林由来のカーボンクレジット事業に参入 | 住友商事

脱炭素・低炭素エネルギー源への転換

より環境負荷の低い発電ポートフォリオに継続的にシフトする方針を掲げ、2000年代以降、主に風力発電事業を中心とした再生可能エネルギー事業開発に継続的に取り組んでいます (2025年3月末時点の当社持分発電容量は約2GW)。2050年のカーボンニュートラル化目標を見据え、相手国のエネルギー需要や脱炭素・低炭素目標に合わせて再生可能エネルギー事業に取り組んでいます。

年間想定発電量がフランスの消費電力量約80万人分をカバーする洋上風力発電

仏ノワールムーティエ洋上風力発電事業におけるプロジェクトファイナンス組成および建設工事開始について | 住友商事

Photo credit: @EMYN - Christophe Beyssier

バリューチェーンを網羅するグリーン電力プラットフォームの事業開発を進め、
インドにおける日系最大の発電事業者を目指す

インドで再生可能エネルギー由来の電源開発・電力供給事業会社を設立 | 住友商事

省エネ・省資源(効率改善)

今後取得・開発する物流施設案件におけるCASBEE Aランク以上の認証取得、オフィスビル開発・リノベーション案件におけるZEB・ZEB Ready・ZEB Oriented認証の原則取得など、環境性能に配慮した案件開発を進めています。

築60年の大規模ビルをリノベーションのうえ「ZEB Oriented認証」取得

住商第二の創業地・神田。官民連携で挑む「歩いて楽しい街づくり」とは | 住友商事

電力負荷の低減が期待できる米国製のスマートガラスを日本で初めて物流施設に導入

住友商事の「SOSiLA」が探る、物流施設の最適解 | 住友商事

社会のカーボンニュートラル化への貢献に向けた当社グループの取り組み事例は、
当社のオウンドメディアであるEnriching+でもご紹介しております。ぜひご覧ください。

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