住友商事グループは、グローバルな企業グループとして、多くの国や地域で、それぞれの社会的な特性に配慮し、ステークホルダーとの関わり合いを深めながら、さまざまな社会貢献活動に取り組んでいます。
私たちは、住友商事グループの経営理念・行動指針を実践し、グローバルな企業グループとして、事業活動と社会貢献活動を通じて企業の立場から社会的課題の解決に向けて取り組み、持続可能な社会の実現に貢献します。
私たちは、社会の持続的発展を担う次世代人材の育成支援、並びに、事業活動の場である内外地域社会への貢献を軸として、社会貢献活動を推進します。また、良き企業市民として、さまざまな活動に参加します。
私たちは、すべてのステークホルダーとの関わり合いを深めながら、謙虚さと高い志を持って持続的に活動するとともに、活動内容の継続的な向上と透明性高い情報開示に努めます。
当社は、商事活動50周年にあたる1996年に住友商事奨学金を創設し、アジア各国の将来を担う人材の育成を支援しています。
2013年には新たにミャンマーで奨学⾦プログラムを開始し、2014年1⽉に、⽀給先のヤンゴン経済学院で授与式を実施しました。授与式には、奨学⽣24⼈のほか、ミャンマー教育省、⽇本国⼤使館、ヤンゴン管区政府などから総勢80⼈以上の⽅々に参列いただきました。
アジア⼤洋州住友商事ヤンゴン事務所⻑の妻⿅英史は、「⽇・ミャンマー外交関係樹⽴60周年、そして住友商事がミャンマー拠点設⽴60周年を迎える年にこの奨学⾦プログラムをスタートすることができ、光栄に思う」と話し、学⽣⼀⼈⼀⼈に奨学⾦と証書を授与しました。これを受け、代表の学⽣からは、「今後はこの奨学⾦を励みに⼀層勉学にいそしみ、卒業後は社会に貢献できるような⼈になりたい」とのスピーチがありました。
当社は、本奨学⾦プログラムを通じて、今後のミャンマーの発展を担う学⽣の成⻑を応援していきます。
東日本大震災からの復興と、被災者の生活再建のために活動する次世代人材を支援する「住友商事 東日本再生ユースチャレンジ・プログラム」は、活動開始から3年目を迎えました。2014年3月に、当社本社に2014年度の助成対象49団体を招待して、「活動・研究助成」スタートアップ・オリエンテーションを開催し、助成オリエンテーション、助成決定の贈呈書授与、2013年度助成団体からの成果報告などを行いました。
選考委員長 実吉威氏(認定NPO法人市民活動センター神戸 理事・事務局長)の選後講評では、「被災地支援としては良い活動でもユースチャレンジ・プログラムの趣旨に該当しているか」という議論や、逆に「ユースのチャレンジは見えるものの、被災地支援の面が希薄なのではないか」との意見もあった、といった選考ポイントが披露されました。また、「震災から3年がたち、支援ニーズの変化に伴い活動の方向性に悩む団体が見られ、支援活動も難しい局面に来ている」との指摘がありました。
2014年度は高校生の参加もあり、90人の志を同じくするユースが交流を深め、活動のスタートを切ることができました。ユースならではの感性や行動力で支援の輪を広げていただけるものと期待しています。
近年、著しい経済成長を続ける中国ですが、今なお貧困のために学業を断念しなければならない学生がいます。中国政府は国家プロジェクトとしてこのような貧困地区を重点的に支援しており、中国外交部では、1992年から経済発展の立ち遅れた雲南省の金平県と麻栗坡県で支援活動を続けています。こうした中、当社は2008年から中国外交部と連携して雲南省の貧困地区に対する教育支援に取り組み、さらに2014年から2018年までの支援継続を決定しました。今後5年間にわたり「住友商事中国学生支援基金」へ総額5,000万円を拠出し、学業継続を希望する貧困家庭の高校生を引き続き支援します。
2014年2月に程永華中国大使と第二期実施覚書の調印式を行い、程大使からは「大変意義深い活動であり、支援を継続されることに対して、金平県、麻栗坡県、中国外交部を代表して、心からお礼申し上げる」との言葉をいただきました。
本基金により過去5年間で1,800人の高校生の就学を実現し、そのうち300人が大学へ進学することができました。この活動が、能力と向学心のある貧困学生の就学を助け、若い人材が育つことで、地域社会の発展に貢献できることを願っています。
2013年11月、当社が1992年より⽀援しているJPOと、FTVジュニアオーケストラによる「第55回住友商事ヤング・シンフォニー」を、福島県いわき市のいわき芸術⽂化交流館アリオス⼤ホールで開催しました。被災地で⾏うチャリティーコンサートは、2012年11月の宮城県名取市に続き今回で2回⽬。923人ものご来場者にコンサートを楽しんでいただきました。
コンサートのチケット収⼊は、当社が同額を加算して、福島県が運営する「東⽇本⼤震災ふくしまこども寄附⾦」に寄付しました。
当⽇は、交響曲第9番「新世界より」、⾳楽物語「窓ぎわのトットちゃん」を披露し、アンコールでは会場全員で「ふるさと」などを合唱しました。来場者からは「胸の奥まで響く⽣の演奏に、避難⽣活も忘れるほど素晴らしいひとときでした」などの感想をいただきました。
当社は、ホームページ内の「社会貢献活動レポート」を通じて、当社グループが世界中で展開している社会貢献活動について、随時情報を発信しています。本レポートに記載している活動のみならず、世界各国での幅広い活動の様子をご覧いただけます。