2022年02月15日

千葉県勝浦市でドローン配送サービスの実証実験を実施

住友商事は、2022年2月9日から11日まで、勝浦市商工会とセイノーホールディングス、エアロネクスト、NEXT DELIVERY(ネクストデリバリー)と共に、千葉県勝浦市でドローンを用いた地域密着型配送サービス構築に向けた実証実験を実施しました。また、2月11日にはメディア向けの公開飛行実証を実施。来賓として勝浦市長の土屋元氏を迎え、関係者で飛行を見守りました。

エアロネクストの物流専用ドローンを前に、左よりセイノーホールディングス執行役員の河合秀治氏、来賓の勝浦市長の土屋氏、勝浦市商工会長の小髙伸太氏、エアロネクスト代表取締役CEOの田路圭輔氏、当社航空事業開発部長の多々良一郎
晴天の勝浦市上空を駆け抜けるエアロネクストの物流専用ドローン。計9回(5ルート)、往復距離約1.6~4.6キロメートルのドローン配送を実現

本実証実験では、勝浦市の商店街の商品を、別荘地、大学、小学校、寺、民宿、漁港など、地域の施設にドローンおよびトラックで配送することで、物流課題、買い物弱者問題の解決とともに商店街の活性化や災害時の物資輸送体制の構築を目指す「地域商店街との密着型ドローン物流」のモデルケースを検討しました。日用品やお鍋セット、市の名産品である勝浦タンタンメンや海鮮料理など勝浦市の商店街の商品、災害時備蓄品をお届けし、住民の理解度向上を目指すとともにドローンの定期運航に向けた課題の洗い出しを行いました。

本プロジェクト担当の武田光平(当社航空事業開発部)は、今回の実証実験の成果を受けて、「今般の実証実験を実現できたのは、勝浦市、勝浦市商工会、セイノーホールディングス、エアロネクストの皆さまの御力があったからこそ。心から感謝するとともに、今後の事業化に向けて地域にとって最適な物流システムを構築していきたい。勝浦市は可能性に満ち溢れたとても魅力的な場所。地域のお困りごとを一つ一つ解決し、勝浦市の皆さまを笑顔にできるよう引き続き挑戦する」と語りました。

住友商事は、エアモビリティやドローンによる荷物配送、旅客輸送の社会実装を目指して、サービス面、運航面、インフラ面などさまざまな観点から取り組んでいます。サービス面・運航面では、日本航空・Bell(ベル)とエアモビリティ分野における新規事業創出などを目的とした業務提携を締結し、大型ドローンによる飛行実証を進めています。この他にも、ST Engineering(STエンジニアリング)、Skyports(スカイポーツ)と共に、シンガポールにて岸から停泊船に向けた無人機による荷物配送の実証実験を今後実施していきます。インフラ面では、無人機管制システムを開発するOneSky(ワンスカイ)に出資し、将来的な複数機飛行に向け、産学連携の量子技術実証や、市場開拓を実施しています。

今後、勝浦市における本プロジェクトでは、ドローン配送と陸上配送を組み合わせた荷物配送、買物代行、域内配送、フードデリバリーといったサービスも検討し、地域物流を効率化、活性化する、新しい社会インフラの整備を推進することで、地域密着型配送サービスの構築を目指します。

荷物を積み込まれたドローンが、しっかりとした安全管理体制のもと、目的地へ向けて自律航行で出発
大学で練習中のサッカー部員にドローンでバナナを配送
国際武道大学ラグビー場へ災害時を想定した物資輸送を実施。また、体調不良で外を出歩けない学生への日用品・食材の配送も行い、非常時のドローン活用を検討
日用品セットを受け取った地元住民は、坂道の多い勝浦でドローン配送が実現することに期待を寄せた
小学校には先生からのバレンタインプレゼントとしてチョコが届けられ、初めて見る大型ドローンに生徒たちは大興奮
お菓子やカレー、すし、中華料理などさまざまなフードデリバリーを実施。大人も子どもも大喜び
専用のボックスに入れられ、無事配送完了。「ご注文の勝浦タンタンメンです!」
名物の勝浦タンタンメンを受け取り、「あったかくておいしい!」と笑顔に
※ドローンによる配送サービス実証は、新型コロナウイルス感染対策を十分に講じたうえで実施しています。


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