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グローバル事例

人とペットが共存する快適な生活を支える動物薬事業

米国/日本

医薬、農薬分野の経験を生かして

人々の健康を守る医薬と、農作物の生育を支える農薬。住友商事は、この2つの分野における輸出入事業に数十年前から取り組んできました。さらに2000年代に入って、この2分野の知見が生かされる新たな事業領域である動物薬の市場に本格的に参入しました。

医薬、農薬の分野で長年にわたって築いてきたグローバルネットワークを駆使して、薬の原料(原薬)を世界中から調達し、日本の製薬会社に提供する。あるいは、日本の製薬会社の優れた製品を海外に輸出する。それが当社の動物薬事業の基本的なビジネスモデルです。動物薬に特化した事業部を有するのは、日本の総合商社の中で住友商事だけです。

グリーンズボロ(米国ノースカロライナ州)のオフィスでペット用医薬品開発に取り組むピドモント

アニマルヘルスをヒューマンヘルスにつなげていく

動物薬は、ペット用と畜産用に大別されます。現在の世界市場規模はおよそ3兆円で、この10年ほどの間、年率およそ4.5パーセントのペースで成長を続けています。とりわけこれからの成長が期待されているのが、ペット用医薬品市場です。

国の経済力が向上し、生活水準が上がると、人々は生活の伴侶として犬や猫をはじめとするペットを求める傾向があります。例えば、経済成長が続く中国では、ペット需要が年率2桁を超えるスピードで伸びています。

また、少子高齢化が進み、単身世帯が増えている日本でも、これまでにも増してペットが人々の生活の重要なパートナーとなっています。ペットと日常的に接することにより、精神的な安定が得られたり、散歩などの適度な運動が習慣化するため、飼い主はより健康的な生活を送ることができるようになります。実際に、ペットと生活している高齢者の医療費は比較的抑制されているとのデータもあります。

「伴侶動物(コンパニオン・アニマル)」としてなくてはならない存在となっているペットの健康を守り、人と動物が共存する快適な生活を支えていくこと。いわば、アニマルヘルスをヒューマンヘルスにつなげていくこと。それが住友商事のペット用医薬品事業のビジョンです。

ハーツ・マウンテンは安全で健康に役立つ、犬猫用おもちゃやおやつを展開

加速する国内外の事業会社との提携

国内外のパートナーとの提携も着実に進んでいます。2004年、以前から取引のあった米国ペット用品製造販売の最大手であるハーツ・マウンテンの事業経営に参画。ノミ・ダニ駆除剤をはじめとする動物薬、犬用トイレシーツ、ペット向けおやつ、おもちゃなどのビジネスを米国でスタートしました。現在は、日本のペットケア市場をリードしてきたユニ・チャームが加わった3社連携によるビジネスが進んでいます。ユニ・チャームがもつ製品開発力とマーケティング力、ハーツのもつブランド力と流通力、住友商事の事業マネジメント力の融合によって、ビジネスの規模は年々拡大しています。

17年には米国のベンチャー企業ピドモントとの資本業務提携を始めました。ペット用医薬品開発に取り組んでいる同社の開発力と、住友商事がもつ原薬調達力やグローバルな販売力を組み合わせることで、新しいユニークなペット用医薬品を世界各国に届けることが狙いです。薬をつくるには、長い時間と莫大なお金がかかります。動物薬には先行する医薬や農薬の知見が応用できるとはいえ、開発が難しいことに変わりはありません。ペット用医薬品開発の優れたノウハウをもつピドモントとの提携によって、市場へのスムーズな製品供給ができるようになると考えています。

日本国内のペット用品専門EC事業者ペットゴーとの資本提携も18年から始まりました。数十万人の顧客基盤を持つ同社に対し、住友商事が動物薬などを供給する取り組みも今後強化していきます。EC事業の大きなメリットは、ペットオーナーの購買動向などをデータとして蓄積できる点にあります。ペットオーナーのリアルなニーズや課題をデータから探り、販売戦略に生かすこと、さらに将来的には製薬メーカーとの連携によってこれらのデータを新製品開発に役立てていくことも視野に入れています。

ペットの療法食や医薬品などに注力して売上を伸ばすEC事業者のペットゴー

新薬登録のノウハウを生かして販売ネットワークを広げる

動物薬を販売するには、医薬や農薬同様、各国の許認可を有する事業者であることが必須であり、製品ごとの登録を受ける必要があります。世界の多くの国々にグローバルネットワークをもつ住友商事には、各国のペット用医薬品メーカーを通じて登録申請できるという大きな強みがあります。国内のペット用医薬品メーカーやピドモントとの提携によって、その力はさらに強化されます。この力を生かして、世界中にペット用医薬品販売のネットワークを広げることが当社の長期的な目標です。

今後、世界の先進国において少子高齢化が進行することにより、人生の伴侶としてのペットの存在感がいっそう重みを増すと考えられます。また、新興国においてもペット需要はどんどん増加していくでしょう。ペットの健康を守り、人と動物が共存する快適で豊かな暮らしを実現するために、住友商事はこれからも、グローバルなペット用医薬品事業を推進していきます。

ピドモントの総勢24人のプロフェッショナル集団。チームワークで大手動物薬会社より早く、新薬の開発・登録を目指す

2018年08月掲載

キーワード

  • 資源・化学品事業
  • 日本
  • 米州
  • 小売・サービス
  • 化学品

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