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2024.1.24

Business

不動産開発でなく、街づくり。総合商社ならではの地域との向き合い方とは

不動産投資開発事業部では、地域に深く入り込み、官民連携で都市開発を行う「ハンズオン(※)×総合デベロッパー」の発想で、日本全国のさまざまな街づくりを手掛けています。本記事では、宇都宮駅東口地区開発プロジェクト「Utsunomiya Terrace」に携わる石井政芳の1週間をご紹介。総合商社ならではの事業の強みや自身の仕事への価値観について話を聞きました。
(※)ハンズオン:「手を触れる」という意味から、投資先や買収相手の企業経営に深く関与することを表す

  • 不動産投資開発事業部
    都市開発チームリーダー

    石井 政芳

    2008年入社。商業施設や分譲マンションの用地取得・開発推進を経て、大規模複合開発コーディネートに携わり、日本全国の中核都市を中心に、さまざまな部門と組織間連携をしながら都市開発・街づくりを推進。コンペによる都市開発案件の開拓や開発中の複合施設におけるテナントリーシング、開業に向けた工事の推進や運営管理体制の構築などにハンズオンで取り組む。

新たな街のシンボルを作る。コロナ禍で奔走した、Utsunomiya Terraceの開発

JR宇都宮駅東口の新しい顔として誕生した、地上14階建ての複合施設・Utsunomiya Terrace

学生時代は都市工学を専攻し、総合商社で大きな仕事、エンドユーザーに近い商売に携わりたいと考え住友商事に入社しました。商業施設事業部で、多様なタイプの商業施設開発やリニューアルを含む運営管理業務を5年、分譲マンションの用地取得や開発推進を行う住宅・都市事業部に7年在籍した後、2020年から現部署で宇都宮駅東口地区整備事業における複合施設の開発に携わっています。

宇都宮の複合施設・Utsunomiya Terrace(ウツノミヤ テラス)は、住友商事が手掛ける商業施設に共通する「楽しく、快適で、何度でも来たくなる居心地の良い」空間の創出を目指す「Terraceの思想」と、各地域が育んできた価値観や特性に合わせて提供する機能や用途を盛り込む「地域メイド型複合開発」、そして宇都宮市の地区整備のコンセプトを掛け合わせ、地域のシンボルとなる施設づくり、まちづくりを進めています。2022年8月のグランドオープンとその後も続く開発・運営業務に奔走する毎日です。

グランドオープン初日の様子

実地に足繁く通い、地域協働でプロジェクトを推進

1Week Schedule

MON:チームミーティングで進捗確認と情報共有
TUE:宇都宮出張―ゼネコンとの工事進捗確認
WED:新規コンペ案件の情報収集・事前企画
THU:施設運営管理会社とのオンライン会議
FRI:宇都宮出張―市役所、テナント周り

MONDAY:チームミーティングで進捗確認と情報共有

私を含めた5人のメンバーで、工事・運営管理とテナントリーシングの2ラインを担当。コロナ禍では、現地への訪問が限られたので、ローテーションで出張していました。現在でも得られた情報は必ずチーム内で共有し、歩調を合わせて進めていくことを大切にしています。

TUESDAY・FRIDAY:宇都宮出張

週1〜2回は現地に足を運びます。工事のスケジュール進捗を確認するほか、市役所の担当部門との打ち合わせ、テナントとの交渉などの業務も行います。

WEDNESDAY:新規コンペ案件の情報収集・事業企画

新規案件は、コンペ開始前から戦いが始まっています。地域のマーケット分析はもちろん、迅速かつきめ細やかな情報収集、それを踏まえた競争優位性のある企画とコンソーシアム(共同事業体)の組成など、コンペ開始前から入念に仕組みづくりを進めていきます。

総合商社ならではの強みを武器に、100年愛される街づくりへ挑戦

My Passion

これまでの仕事を通じて、既存の発想にとらわれないアイデアに挑戦する大切さを実感しています。入社3年目で手掛けた東京・お台場のデックス東京ビーチのリニューアルでは、「世界一の朝食」とうたわれる数々のメニューを提供するレストラン・billsやキッズテーマパーク・レゴランド、著名人の等身大フィギュアが並ぶアトラクション施設のマダム・タッソーを自ら交渉して誘致しました。また、分譲マンションの商品企画では、代官山蔦屋書店監修のライブラリーをマンション内に作ったり、イタリア・メリディアーニ社によるラウンジのコーディネートを行ったりと、自分ならではのオリジナリティあふれる施設づくりを実現することができました。根底にあるのは、「自らが本気で考えて挑戦すれば、上司や仲間が後押ししてくれる」という信頼感。それは、今も私が仕事をする上でのベースになっています。

My Future

Utsunomiya Terraceの内観。憩いとコミュニティを生み出す居心地の良い環境を目指して設計されている

コロナ禍で引き継いだ「Utsunomiya Terrace」のプロジェクトを、前任者をはじめ、多くの方々の協力をいただきながら無事オープンまでこぎ着けたことは、チームリーダーとしての自信にもつながっています。

官民連携事業による地域中核都市の街づくり事例として、今回得られた知見を他のエリアでも生かし、地域創生にも貢献していきたいです。スーパーのサミットやトモズ、5G事業など総合商社ならではの連携も深めて、「ハンズオン×総合デベロッパー」の発想で、地域の方々に100年愛される街づくりに挑戦していきます。また、10年先を見据えた、都市開発とDXの融合の可能性も探っていきたいですね。

My Holiday

休日は、3歳の我が子とお出掛けするのが何よりのリフレッシュです。新しくできた商業施設などがあれば積極的に足を運んで、家族で楽しみつつ、利用者としての視点を商品企画に生かせないかといつも考えています。

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