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2023.10.1

Business

各国・地域の特性に適合させていく 建機販売・サービス事業

この記事は2022年10月に公開された内容です

海外の大手代理店に匹敵するグローバルな代理店グループ

住友商事の建設機械事業は、道路や橋の建設、宅地造成に使用される油圧ショベルやブルドーザーなどの一般土木建設機械から、鉱山開発に使われる超大型ダンプトラック、フォークリフト、農業機械や林業機械まで、幅広い商品を顧客に販売する代理店事業を世界中で展開しています。

総合商社の中では最大級の事業規模であり、連結ベースでは海外の大手建機販売・レンタルなどのグループ会社に比べても遜色のない売上高、従業員数、総資産を誇っています。

代理店では鉱山用の超大型油圧ショベル・ダンプトラックも取り扱う

代理店事業の始まり

各事業会社の経営トップが一堂に集まり、戦略会議を実施している

当社の建機ビジネスは、日本から海外の独立系建機代理店へ輸出販売するトレードから始まりました。その後、国内メーカーの生産設備の海外移転に伴い、現地に根を下ろした販売事業に舵を切り、1990年代から北米・欧州で本格的に代理店事業、経営を開始しました。

代理店事業は、地場の顧客のために機械を販売し、アフターサービスを提供する仕事です。顧客目線の事業を展開するためには、経営も現地化しなければならないとの考えから、"Think globally, act locally."(世界規模の視野で考えながら、現地に根差した経営をする)をモットーに、今や大半の事業会社で現地スタッフを社長に起用。北米・欧州で長年培った代理店経営の経験やノウハウ、知見を生かして新興国地域にて代理店の事業展開をさらに推進するとともに、傘下の代理店同士の連携促進や成功事例の共有などを通じて、グループ全体としての事業価値向上に努めています。

24時間体制で専門性の高いソリューションを提供

当社が取り扱う建機は、顧客が仕事をする上で必要不可欠な生産財です。納入した機械が良好に稼働するよう、摩耗した部品はすぐに取り換え、故障した機械を即座に修理するなど、アフターサービス(プロダクトサポート)を継続的に提供することによって、顧客の生産性向上に寄与することが非常に重要です。

実際に世界各地の事業会社では、広く点在する支店やサービス網を通じて顧客に機械を販売、納入するだけではなく、現場に整備士を派遣しその場で機械を修理、もしくは機械をいったん持ち帰り支店で修理して顧客に届けるなど、きめ細やかなサービスを提供しています。

北米や一部新興国地域の事業会社では、北緯60度を超え冬場の最高気温が零下20度程度にしか達しない極寒地域でも、各種鉱物資源を採掘、生産する鉱山会社向けに鉱山機械を販売しています。採掘現場で顧客の機械がいっときも止まること無く稼働するように、過酷な場所であっても拠点を現場のすぐ傍らに構え、整備士を中心にスタッフを常駐させることで、24時間体制でサポートしています。

顧客の建設機械の修理・メンテナンスを代理店のワークショップ(作業場)でサポート、限りある資源の有効活用にも貢献している

当社の代理店事業が目指している姿は、機械のライフサイクル全てを視野に入れたサービスを顧客一人一人の嗜好(しこう)に合わせて幅広くかつタイムリーに提供する「ワン・ストップ ソリューション・プロバイダー」です。

持続的な成長に向けて

今後も世界の人口が増大していく中、都市化の進展、経済成長に伴い一般建機・鉱山機械の需要増大が期待されます。当社の持つ大きな強みは、これまで直接経営に関与するハンズオンで取り組んできた事業経験から培った人材や知見、加えて代理店経験が豊富な現地経営陣などの事業基盤です。各種インフラ整備、鉱物・ エネルギー資源採掘などの建設機械が使われるところで、これらの強みを生かし顧客をサポートすることで、各国の社会・経済発展に貢献していくことが、世界経済の持続的発展につながるものと考えます。

また、建設・鉱山業界においては機械の自動・半自動運転化などICT(情報通信技術)による技術革新やデジタル技術を活用した現場オペレーションの改善が進んでいます。加えて、温暖化対策のための脱炭素対応など、多くの企業で環境経営が課題として捉えられている状況下、顧客のニーズや仕事の進め方にも変化が見られます。

こうした外部環境の変化をチャンスと捉え、機械の提供にとどまらず、業界の課題解決に資するデジタルサービスの開発・提供を推進するなど、総合力を生かした新たな挑戦にも取り組んでいきます。

2022年8月、鉱山向けデジタル・ソリューション会社であるアイドバ(オーストラリア)へ出資、デジタル技術を用いた鉱山現場の操業効率化、温室効果ガス排出量の管理・削減などに取り組む
ダンプトラック電動化の取り組みとして、架線から給電するトロリーシステムをフィンランドの鉱山会社へ導入、脱炭素対応に貢献している

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