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WORLD BIZ+
-現場のリアルに迫るVol.7-
日本の鉄道インフラをAIで変えていく。35社とともに挑む、線路点検の省力化プロジェクト
2026.8.6
世界各国で幅広いビジネスを展開し、日々汗を流している住友商事グループの社員たち。そんな社員が現場で奮闘するリアルな姿を映し出す、「WORLD BIZ+ ―現場のリアルに迫る―」。今回は、AIと画像解析技術を活用して線路点検の省力化に取り組む、住友商事の鉄道DXプロジェクトを紹介します。
鉄道インフラが直面する、人手不足という課題
日本の鉄道インフラは、安全で安定した輸送を支える一方で、深刻な課題に直面しています。設備の老朽化や自然災害の激甚化など、対応すべき業務が増えるなか、熟練技術者を含む現場人材の減少が進んでおり、現場の業務効率化が急務となっています。
これまで線路の巡視や点検は、作業員が歩きながら設備の状態を目視で確認し、ベテランの経験や五感を頼りに安全を支えてきました。しかし、こうした作業には危険が伴うほか、技術継承も大きな課題となっています。
AIで線路巡視を高度化
そこで住友商事は東急電鉄とともに、線路巡視業務のデジタル化に取り組んでいます。
列車に搭載したカメラで線路や沿線設備を撮影し、5Gなどの通信網を通じてクラウドへデータを送信。AIが画像を解析し、異常の可能性がある箇所を検知します。これにより、人が定期的に現場を巡回して確認していた作業を、異常性の高い箇所へ重点的に対応する業務への転換を目指しています。
この取り組みは、作業の効率化や省力化、さらにはベテラン技術者の知見のデジタル化にもつながります。鉄道インフラの維持管理を次世代型へ進化させる、新たな挑戦が始まっています。
業界の垣根を越え、共創で未来の標準をつくる
本プロジェクトの大きな特徴は、一社単独ではなく、多くの事業者と共創しながら開発を進めていることです。住友商事は「業界全体で本当に必要なものつくる」という考えのもと、鉄道事業者によるコンソーシアムを立ち上げました。当初3社で始まった取り組みは、現在では35社へと広がっています。
さらに、この仕組みは鉄道分野にとどまりません。将来的には空港の滑走路点検など、同様の課題を抱えるインフラ分野への展開も視野に入れています。カメラとAIを活用した点検技術は、社会インフラ全体の安全性向上に貢献する可能性を秘めています。
「未来では当たり前になっていることに携わりたい」。そんな思いを胸に、住友商事はパートナー企業とともに、次世代のスタンダードづくりに挑み続けています。


