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2024.8.15

「TOMODACHI住友商事奨学金プログラム」設立11年目 元奨学生×メンター社員対談「留学が終わってからも、私の人生のメンターです」

住友商事(以下、住商)では2014年から、グローバルに活躍する次世代の人材育成を目的に、日本の大学生の米国留学を促進する「TOMODACHI住友商事奨学金プログラム」(以下、本プログラム)を実施しています。奨学金支援以外にも、海外経験のある住商社員によるメンター制度や米州住友商事(以下、米州住商)主宰の研修といったサポートが充実している本プログラム。その魅力と、参加を通じて得られた出会いや経験について、元奨学生で現住商社員の片岡由宇と当時のメンター社員・尾寅慎介による対談を通してご紹介します。

  • EMS事業ユニット

    片岡 由宇

    2018年、本プログラムを活用して、米国・バージニア州にあるリッチモンド大学へ1年間留学。大学卒業後、21年に新卒で住商へ入社し、EMS事業ユニットへ配属。1年目からグループ事業会社のスミトロニクスに出向し、欧州をメインに新規営業に従事。23年8月よりハンガリーにあるSummit D&V に海外トレーニーとして派遣され、新規案件の立ち上げを担う。

  • 新事業投資第二ユニット

    尾寅 慎介

    大学卒業後、2002年に新卒で総合商社へ入社。退職後、MBA留学を経て大手銀行に入社し、香港での海外勤務経験を含め約9年間在籍。その後18年に住商へキャリア入社し、事業金融部にて主にインフラ部門における投資案件のプロジェクトファイナンス組成などを担当。24年6月に新事業投資第二ユニットへ異動し、現在はPEファンドやCVC投資に携わっている。

開始10年間で77人の学生を支援。総合商社視点のプログラムでグローバルリーダーを育てる

グローバル化が進み、国際的な視野を持ったビジネスリーダーの存在が求められる中、2000年以降、米国へ長期留学する日本人学生の数は大幅に減少しています。こうした課題を解決すべく、東日本大震災後の復興支援から生まれた、米日カウンシルと在日米国大使館主導の官民パートナーシップ「TOMODACHIイニシアチブ」に、住商は13年から参画しています。翌14年からは、社会貢献活動の一環として、交換留学生1人当たりに年間150万円(18年以降は180万円)の奨学金を支給する本プログラムをスタートしました。23年度までの過去10期を通じて、延べ77人の米国留学を支援しています。

「TOMODACHIイニシアチブ」では、日米関係の強化に深く関わり、世界中で通用する技能と視点を備えた日米の若いリーダー「TOMODACHI世代」の育成を目指している
2024年7月4日に実施された帰国報告会および奨学金授与式の様子。第11期生として、今年10月に10人の学生が海外へ飛び立つ

元奨学生が教える、「TOMODACHI住友商事奨学金プログラム」のここがスゴい

①海外経験を持つ住商社員がマンツーマンでサポート

海外での留学・就労経験がある住商社員が、奨学生のメンターを担当。定期的なオンライン面談の機会を設け、学生のモチベーション維持やお悩み解決に役立ちます。

②ニューヨークに本社を置く米州住商による
5日間の「米国東海岸研修」

大学の休暇期間中は米州住商本社や住友商事の事業現場へ。マネジメントや社員との交流、コロンビア大学ビジネススクールでの意見交換、国連本部の見学等、ビジネス・学術・政治経済に関する多様な体験を提供します。

③卒業生や同期と交流を深められるイベントが多数

帰国報告会や奨学金授与式等、プログラム参加者同士のコミュニケーションを楽しめる場を用意。同じ時期に留学に挑戦する同世代の仲間たちと出会い、切磋琢磨しながら、次世代のグローバル人材を目指して成長できます。

【元奨学生×メンター社員対談】出会いから6年。互いに刺激し合える「年の離れた友達」

片岡 2018年から約1年間、バージニア州・リッチモンド大学で経済学やマーケティングについて学びました。それまでは海外ビジネスへ漠然とした興味を持っているだけだったのですが、留学前後を通じてたくさんの応援や貴重な経験の機会を与えていただき、この1年を大切にしようと意識して過ごしました。特に印象に残っているのが、住商の事業会社である、米国でペットケア製品の製造販売を行うハーツ・マウンテンを本プログラムの海外研修の一環として訪問したことです。住商の駐在員の方が、流暢な英語で素晴らしいプレゼンをされていて、「日本人が海外でこんなにかっこよく働けるんだ。自分もこういうふうになりたい」と強く思いました。今や私自身も住商の一社員としてハンガリーに赴任していますが、その当時はこんな未来をまったく想像していなかったですね。留学中だけでなく、留学後も親身になって寄り添ってくれた、当時のメンター・尾寅さんとの出会いが大きかったと思います。

尾寅 留学から帰ってきた後、進路を相談してくれたよね。興味があると言っていた事業に関わる社員を紹介して一緒に話を聞いたこともありました。でも僕としては、メンターなんて大それたものではなく、片岡くんとは「年の離れた友達」だと思っているんです。だからコミュニケーションを取るときは、絶対に「上から目線で話をしないこと」「こうすべきと決めつけないこと」を自分の中で決めていて、片岡くん自身の言葉で、彼が今考えていることを話してもらうようにしていました。自分自身で物事をしっかり考える力は学生の時から備わっていたので、どんどん自分でドライブして課題を見つけてきて、僕はあくまで足りないピースを埋めるくらいの役回りでしたね。

このメンター制度がスタートしたのがちょうど住商へ入社した年だったので、「会社のことをもっと知りたい」という思いからメンターに応募したのですが、自分とは異なる世代の方から得られる学びや発見も多く、毎回ありがたい経験をさせていただいています。

片岡 尾寅さんは「年の離れた友達」とおっしゃっていましたが、私からすると昔も今も憧れの存在で、私の人生のメンターだと思っています。留学中はたびたび落ち込むこともあったのですが、いつも尾寅さんは「いい経験をしてるね」と励ましてくれて。英語でのプレゼンがうまくいかず、現地のクラスメートから笑われて悔しい思いをした時、「長期的に見たらプラスになるはずだから、これからまた頑張っていこう」と声を掛けてくれましたよね。

尾寅 そんなことあったかな……(笑)。でも、片岡くんの行く大学は留学生が少ない環境だったから、自分の留学経験やその当時抱いた疎外感・劣等感も踏まえて、プレッシャーにならない程度に励ましたいな、とは常々思っていましたね。その後も海外研修や帰国報告会で企業のマネジメントを前にプレゼンする機会があったと思うけど、そういった経験もあってか、片岡くんはあまり物おじしないよね。

片岡 そうかもしれないですね。悔しい気持ちを糧にたくさん練習をして、場数を踏んで、堂々と英語でプレゼンできるようになったところに、自分としても大きな成長を感じました。大学での勉強や海外研修以外にも、ノースカロライナの災害復興ボランティアに参加するなど、英語力だけでなく、人間力も磨かれるような濃密な1年だったと思います。

本プログラムを通して多様な経験をし、いろいろな世界を知れたからこそ、あらゆることへの許容度が上がったという点が、私自身の留学前後での一番の変化です。何事も否定から入るのではなく、「まず受け入れてから考えよう」というオープンマインドになりました。本プログラムの同期とは目指す先は違えど励まし合える仲間になり、人生のメンターと出会えたことも、私にとっての大きな財産です。海外で働く姿が具体的にイメージでき、貴重な経験を積める奨学金プログラムなので、留学を最高のものにしたいという方はぜひ挑戦してみてほしいですね。

尾寅 海外経験がある社員の皆さんには、メンターとしての参加もお勧めしたいです。若い世代の考えや価値観を知るのは、特にチームマネジメントをする立場にとって大切なことです。片岡くんが学生、留学生、社会人、トレーニーとステータスを変えながらたくましく成長する姿を見て、新卒の視点を追体験させてもらっているような感覚があります。今後も片岡くんの憧れの存在でいられるよう、メンター活動を通して自身のキャリアと向き合い、精進していきたいです。

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