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国内再生可能エネルギー事業を通じ、地域の発展と地球環境に貢献

2023.10.1

この記事は2022年8月に公開された内容です

6カ所の太陽光発電所、2カ所の風力発電所を運営

太陽光、風力、バイオマス、地熱といった再生可能エネルギーを使用する発電所の中で、いま日本で最も発電量が多いのは太陽光発電です。メガソーラーと呼ばれる大規模な太陽光発電所の建設が各地で始まったのは、再生可能エネルギー固定価格買取制度がスタートした2012年のことでした。

住友商事は、1990年代から、家庭用ソーラーパネルに利用されるポリシリコンなどの素材を海外から輸入する一方、日本のメーカーが製造したソーラーパネルを海外に輸出するビジネスも手掛けていました。

その後、欧州、米国でのメガソーラー事業へ参画し、2012年以降、日本国内での太陽光発電事業に乗り出しました。現在は全国6カ所で太陽光発電事業を運営しています。

風力発電所の建設が国内で本格的に始まったのは、太陽光発電よりも早い2000年代初頭でした。当社は風力発電の黎明期(れいめいき)である04年に風力発電所の運営を開始。2025年4月には、それまで茨城県鹿嶋市と秋田県男鹿市で運営を続けてきた2カ所に加えて、福島県阿武隈地域で国内最大級となる陸上風力発電所が商業運転を開始しました。

鹿島灘に面した埋立地一帯に立地。風車のタワーには、鹿島アントラーズや企業ロゴが掲示(サミットウインドパワー鹿嶋風力発電所)
男鹿市は年間平均風速が毎秒6メートルを超える場所が多く、風力発電に適している(男鹿風力発電所)

阿武隈風力発電事業を通じて「福島を再生可能エネルギー先駆けの地」へ

2025年4月には、福島県再生可能エネルギー推進ビジョンおよび福島新エネ社会構想の下、2022年4月より建設を進めてきた、阿武隈風力第一発電所、阿武隈風力第二発電所、阿武隈風力第三発電所、阿武隈風力第四発電所(以下総称して「阿武隈風力発電所」)がFIP制度(注1)に基づく商業運転を開始しました。

阿武隈風力発電所は、福島県田村市、大熊町、浪江町、葛尾村にまたがる阿武隈地域の稜線上に1基当たりの出力が3,200キロワットの風力発電機を46基設置した、国内最大級の陸上風力発電所です。総発電容量は約14万7,000キロワットとなり、年間想定発電量は約12万世帯分の消費電力量に相当します。

阿武隈風力発電所

阿武隈風力発電所で発電した再生可能エネルギー電力は、コーポレートPPA(注2)により福島県内に事業拠点を持つ複数の企業および自治体へ供給され、売電収入の一部は福島県再生可能エネルギー復興推進協議会を通じて発電所が立地する市町村などにおける地域の復興事業資金として活用されます。

今後も発電所の安定的な運営と地域への還元を通じ、福島県内のエネルギー需要量の100%以上に相当する量の再生可能エネルギーを生み出す「再生可能エネルギー先駆けの地」の実現と復興支援に取り組んでいきます。

(注1) フィード・イン・プレミアム(FIP)制度。再生可能エネルギーの発電業者に対して電力を販売した時価格に一定の補助額(プレミアム)を付与することで、事業者の投資インセンティブを促し、再生可能エネルギーをさらに普及促進することが目的の制度。卸売電力市場もしくは各需要家に対し直接電力を販売する
(注2) PPAはPower Purchase Agreement(電力購入契約)の略。企業が再生可能エネルギー電力を発電事業者から長期にわたって購入する契約

南相馬の太陽光発電所を福島復興のシンボルに

太陽光発電の最も新しい取り組みは、東日本大震災で大きな被害を受けた福島県南相馬市での発電容量92メガワットの大型メガソーラーの開発です。津波による大規模被害を受け、地盤が沈下した沿岸一帯の土地を有効活用するために、震災1年後の2012年に地元自治体などの協力を得て、発電所建設の計画に着手しました。その後、幾多の障害を乗り越えて、第一期工事は18年3月、第二期工事は18年12月より商業運転を開始しています。

福島県は、40年を目途に県内のエネルギー需要を100パーセント再生可能エネルギーでまかなう目標を立てています。東京ドーム32個分に相当する広大な土地に設置された2つの太陽光発電所は、同目標の推進力となるばかりでなく、いまだ途上にある被災地復興のシンボル的存在でもあります。

建設した発電所を長期にわたって運用し、固定価格買取期間が終了したのちも、環境に優しくコスト競争力のある電力を社会に継続的に供給していく。それが住友商事のビジョンです。実現のために最も重要なのは、地元の人々との信頼関係です。地域住民に受け入れられ、長く愛される施設となって、初めて、数十年にわたる長期運用が実現可能となります。

第一期工事・真野右田海老発電所
第二期工事・原町東発電所

グループ内連携で最適な電力マネジメントを実現する

太陽光発電や風力発電は、気象状況によって電力供給が左右されるという弱点があります。その弱点をカバーし、電力供給を安定化させるために、蓄電池等を活用し、最適な電力マネジメントを実現していくこと。さらに、グループ内で大型バイオマス発電所を保有・運営し、その電気を使って電力小売ビジネスを手掛けるサミットエナジーなどと連携しながら、需要家に継続的かつ安定的に電力を届けていくことが、これからの住友商事の再生可能エネルギー事業の目標です。

現地での定例会では、関係会社でパネル点検を実施(第2期工事・原町東発電所)

新たな再生可能エネルギー発電所を開発中

日本政府は、2040年に国内電力消費における再生可能エネルギーの比率目標を40~50パーセントとしました。当社グループは、カーボンフリーエネルギーの開発・展開を進め、30年までに再生可能エネルギー供給を500万キロワット以上とする中期目標を掲げています。目標達成に向け、新たな再生可能エネルギー発電所の開発を日本国内で進めています。

そして、注目されている国内洋上風力発電については、経済産業省/国土交通省が実施する再エネ海域利用法に基づく洋上風力事業者選定の入札において、23年12月に長崎県西海市江島沖案件の事業者に選定されました。29年8月の商業運転開始に向け、各種調査・設計業務等を進めていますが、様々な漁業振興策や地域振興策も実施し、地域と一体となった事業を目指しています。

当社は今後もこれまで長年にわたり積み重ねてきた太陽光、風力、バイオマス発電の運営経験を生かし、日本における再生可能エネルギー発電の発展や持続可能な社会の実現に貢献していきます。

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