- TOP
- Enriching+TOP
- WORLD BIZ+―現場のリアルに迫るVol.8-フィリピンの人々の暮らしを支える住商の鉄道事業(後編)マニラで挑んだ、都市鉄道再生プロジェクト
Business
WORLD BIZ+
-現場のリアルに迫るVol.8-
フィリピンの人々の暮らしを支える住商の鉄道事業(後編)
マニラで挑んだ、都市鉄道再生プロジェクト
2026.8.31
世界各国で幅広いビジネスを展開し、日々汗を流している住友商事グループの社員たち。そんな社員が現場で奮闘するリアルな姿を映し出す、「WORLD BIZ+ ―現場のリアルに迫る―」。前編では、フィリピンの人々の暮らしを支える鉄道事業と、建設から運営へと広がる住友商事の取り組みを紹介しました。後編では、フィリピン・マニラの都市鉄道「MRT3号線」の再生プロジェクトに迫ります。
「もう一度、この鉄道をよみがえらせる」
1日40万人以上が利用するマニラの都市鉄道「MRT3号線」。首都圏を南北に結ぶこの路線は、多くの人々の通勤や通学を支える重要な交通インフラです。
住友商事は三菱重工とともに1997年にMRT3号線の建設を受注し、2000年の開業後約10年間にわたり運営・保守を担いました。故障を未然に防ぐ日本式のメンテナンスにより、高い安全性と安定した運行を実現していましたが、その後メンテナンス事業者が数度変更され、設備の老朽化や故障、遅延が深刻化。脱線事故も発生し、多くの負傷者が出る事態にまで発展しました。
こうした状況を受け、フィリピン政府が再生を託したのが、MRT3号線の建設から携わってきた住友商事と三菱重工でした。「本当にやれるのか」と関係者が何度も議論を重ねるほど難易度の高いプロジェクトでしたが、人々の暮らしを支える鉄道を復活させるため、再生への挑戦が始まりました。
鉄道を止めずに進めた再生プロジェクト
再生プロジェクトでは、車両の全面オーバーホールやレール交換、設備やシステム全体の改修など、大規模なリハビリテーションが進められました。
しかし、MRT3号線は多くの市民が利用する路線であり、長期間運行を止めることはできません。日中は通常運行を続けながら、終電後から始発までの限られた時間の中で工事や点検を実施しました。
さらに工事期間中には、新型コロナウイルスの感染拡大という困難にも直面します。現地への渡航が制限される中でも、住友商事、三菱重工、そしてフィリピンのスタッフが連携しながらプロジェクトを推進。運行を続けながらリハビリ工事を完遂するため、現場では試行錯誤の日々が続きました。
人々の暮らしを支える「信頼」の復活
リハビリテーションの完了により、MRT3号線は運行間隔や列車本数が改善し、安定した運行を実現しました。かつては故障や遅延によって「いつ止まるかわからない路線」と見られていた路線は、日本の鉄道のように信頼できるシステムとして利用者から認識されるまでに回復しています。
住友商事と三菱重工は、建設から運営・保守、そして再生までを通じて培ってきた知見を生かし、今後もフィリピンの鉄道事業の発展に取り組んでいきます。MRT3号線で積み重ねた経験を次の路線にも展開し、より質の高い運行・メンテナンスの実現を目指します。



