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2023.12.12

ユニフォームでモチベーションアップ!働く人を想う住商モンブランのモノづくりとは

最近、おしゃれなユニフォームが増えていると思いませんか。住友商事グループのユニフォームメーカー「住商モンブラン」では、働く人に「これを着たい」と思っていただけるようなユニフォームの開発を目指しています。白衣を原点とした技術力をもとに、機能性とデザイン性を兼ね備え、また環境にも配慮したモノづくりを追求する、同社の取り組み、そして住友商事と共に創出するシナジーについてご紹介します。

この記事は2023年12月に公開された内容です

  • 住商モンブラン 企画・生産業務推進室 室長

    添田 知之

    商品企画、ライセンスブランドの導入、展示会などの広報活動に携わり、2023年7月より現職。マーケットイン志向に基づく商品企画と同社の認知度向上を目指し、販売促進や宣伝といった多岐にわたる業務を担当。

  • リテイル事業第二部

    崎山 英理子

    2022年に入社以来、住商モンブランの担当として、総合商社が持つネットワークや社内のアセットを活用し、同社の販路拡大やSDGsに関する取り組みをサポート。

主力は食品工場・医療現場・食品産業向けユニフォーム

住商モンブランの事業概要を教えてください。

添田 住商モンブランは、ユニフォームのメーカーです。住商モンブランの前身・武山繊維は、白衣生地の製造・卸売を行う会社として1950年に誕生しました。白衣生地の行商から始まり、その後、全国に代理店の販売網を構築。70年に、住友商事と東洋紡績の出資を受け、白衣の自主製造に乗り出します。ターゲットは、食品・医療分野向けの白衣。72年に誕生した白衣ブランド「モンブラン」は、名峰の名にふさわしい高品質の製品ラインアップで飲食店や医療現場からの支持を得て、今も確固たる存在感を発揮しています。

住商モンブランの強みを教えてください。

添田 ユニフォームは、①ワークウェア(作業衣)、②オフィスユニフォーム(事務服)、③学生服、④(三次産業向けの)サービスユニフォームの4つの用途に分けられます。住商モンブランが得意とするのはサービスユニフォームで、食品工場・飲食向けは業界トップ、医療系白衣では業界2位となっています。

ユニフォームはデザイン性に加え、機能性と耐久性が必要不可欠です。医療用ユニフォームは、感染症予防の観点から80度のお湯で洗濯する必要があるため、繰り返しの洗濯でも傷まず、色落ちしない生地の開発に取り組んできました。また、食品工場向けユニフォームでは、独自開発のパターン設計による動きやすさ・異物混入防止・広範囲の体型をひとつのサイズでカバーできることによる管理の効率化を実現した「スムースフィット」を発売し、多くの食品工場で評価をいただいています。

環境対応で一歩先を行く

SDGsに関する取り組みにはどのようなものがありますか。

添田 環境対応に積極的に取り組んでいます。2010年より、カーボンオフセットの取り組みを開始しました。ユニフォームの製造過程で排出されるCO2等の温室効果ガスを、温室効果ガス削減活動に投資することでオフセット(相殺)する仕組みです。お客さまである代理店にとっても、環境に配慮したユニフォームの販売によりエンドユーザーへの付加価値をアピールすることができ、競合他社との差別化につながっています。住商モンブランとしては、現在飲食サービスや食品工場向けに展開しているカーボンオフセットの取り組みに加えて、新たに医療分野も視野に入れ、より多くのユーザーへ拡大する検討を進めています。

崎山 住友商事では、エネルギーイノベーション・イニシアチブ(EII/※1)がカーボンクレジットを活用した事業開発を進めており、本取り組みについて同組織よりアドバイスを受けています。住商モンブランのカーボンオフセットプロジェクトがお客さまにとってさらに信頼性・訴求効果の高いものとなるよう、引き続きサポートしていきます。

※1 エネルギーイノベーション・イニシアチブ(EII):カーボンニュートラル社会の実現に資する次世代事業の創出のために創設した、従来の部門の枠組みを越えた社内横断的組織

環境配慮型の染料「Onibegie」を使用したユニフォーム

添田 23年にはユニフォームリサイクルサービス「BRING UNIFORM」への加入を決定しました。使用済ユニフォームは産業廃棄物として焼却処分されるのが一般的ですが、本サービスへの加入により、お客さまが使用したユニフォームを生地や繊維製品などにリサイクルすることができます。
また、環境配慮型の素材「Onibegie(オニベジ)」(※2)は、食料廃棄物のタマネギの皮やオリーブの葉、ぶどうの搾りかすなどから色素を抽出した染料を使用した自然で柔らかな風合いのユニフォームで、SDGsを掲げる多くの企業さまからの共感を得て、採用いただいています。

※2 小松マテーレが地球環境の保護保全に向けた染色開発技術。タマネギの皮から抽出した成分を様々な植物の天然成分を活用、配合させた環境配慮型素材。

医療現場に寄り添い続ける

住商モンブランならではの取り組みはありますか。

崎山 商品開発の観点では、医療現場で働く全ての人に心地よく、快適に働いていただけるように、動きやすく、美しいシルエットの商品開発に取り組んでいます。
最近ではトータルビューティーカンパニー「uka」とのコラボレーションで、医療従事者向けスクラブ(首元がVネックになった半袖の医療用白衣)をEC限定で販売しています。「uka」のネイルカラーに着想を得たカラーバリエーションと、動きやすさ・スタイルアップを叶えるシルエットがお客さまに人気を博しています。また、女性のライフステージの変化に合わせ、妊娠中でも快適に働いていただけるように、マタニティスクラブの開発にも着手しました。

人気ブランドとのコラボレーションから誕生した医療従事者向けスクラブ、「uka scrub study(ウカ スクラブスタディ)」
医療従事者の採血や介助などの動きに即したウェア

添田 社外との関わりにおいてもユニークな取り組みを推進しています。21年から始まった産学連携では、看護学科を持つ大学と共同で、片手で着脱できるなどの障がい者向けのウェアと看護師や作業療法士など医療従事者の動きに即したウェアの2つのテーマで共同開発を進めています。科学的なデータを生かし、より良い製品づくりへとつなげる挑戦です。

お客さまにファンになっていただくために

住友商事として住商モンブランのこれからをどう考えますか。

崎山 住友商事としては、総合商社が持つネットワークや社内のアセットを活用し、住商モンブランの事業拡大や認知向上を目指して、二人三脚でサポートを行っています。同社の中長期的な戦略において、過去行ってきたブランド事業やデジタルマーケティング事業のノウハウを生かせないか検討しています。また、ユニフォームはなくてはならない「作業着」であると同時に、働く方々のモチベーションを高め、その向こうにいる患者様や飲食サービス店等に来られるお客さまにも快適さを届けられるコミュニケーションツールです。働く方々にとっても、お客さまにとっても魅力的なユニフォームを開発・発信できないか模索しています。

具体的な取り組みを教えてください。

崎山 ユニフォームは現状代理店を通して販売する業態が主ですが、 ECサイトの普及・エンドユーザーの購買方法の多様化等、ユニフォームを取り巻く環境は年々変化しています。 それを踏まえ、住商モンブランでは、マーケットインの発想で機能的な価値のみならず「情緒的価値を届ける」ユニフォームの開発に注力していて、個々人が「これを着たい」と思って着用していただくことで仕事にも意欲を持ってもらえるような展開を考えています。また、多くのお客さまに住商モンブランの社名を知っていただき、ファンになっていただくために、SNSも開始しています。住友商事ではハンカチを主力商品として展開するブランド、フェイラーのビジネスも手掛けていますので、同ブランドで培ってきたファンマーケティングを住商モンブランでも成功させるのが目標です。

ユニフォームの最高峰を目指して

今後の展望を教えてください。

添田 住商モンブランでは今後、まだ伸びしろのある医療分野、食品工場でのさらなる事業拡大を図るとともに、ユニフォーム文化の浸透に努めていきます。より良いユニフォームづくりを通じて、快適に働ける環境を広く提供していきます。メーカーとしての企画開発力と住友商事グループの総合力を武器に、住商モンブランは「白衣が人を絆ぐ(つなぐ)」をスローガンとしてユニフォームの最高峰を目指した挑戦を続けていきます。

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